米国のCFNAI(2011年1月)から:CFNAIは2カ月振りに悪化!
FRBの傘下には12の地区連邦準備銀行がありますが、それぞれの連邦準備銀行のエコノミスト・グループは特徴のある経済統計を開発・算出しています。
このうち、シカゴ連邦準備銀行が算出しているCFNAI(The Chicago Fed National Activity Index=全米経済活動指数)は、85の月次統計を加重平均して作成したもので、数年前から筆者は重要視しています。
2月24日(木)に、2011年1月のCFNAI(全米経済活動指数)が発表されています。確認しておきましょう。
1月のCFNAIは-0.16%となり、2010年12月(+0.18%)に比べると、0.34ポイント低下しました。2カ月振りの悪化です。経済がやや減速したことを示唆しています。
なお、2009年1月(-4.28%)が今回の大底となります。
個別指数をみると、個人消費と家計、売上・受注・在庫の2項目が前月比改善し、一方で生産と所得、雇用関係の項目が前月比悪化しています。
CFNAIで重要なのは3カ月移動平均の数値です。CFNAIの3カ月移動平均が-0.70%を下回ると景気後退に入ったことを示し、0.20%を上回ると景気後退が終了したことを示します。
2011年1月のCFNAI(3カ月移動平均)は-0.10%となり、2010年12月(-0.15%)に比べて0.05ポイント上昇しました。3カ月連続で上昇しています。
ただし、水準をみると、FRBの超低金利政策はまだ継続する公算が強いといえます。
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