日本の2009年11月の鉱工業生産統計(速報値)から | COTレポートの読み方

日本の2009年11月の鉱工業生産統計(速報値)から

日本の2009年11月の鉱工業生産統計(速報値)から

・・・生産指数は9カ月連続で上昇!生産増加に再び勢いがつく!


 12月28日(月)に2009年11月の鉱工業生産統計(速報値)が発表されています。足元の生産活動を確認しておきましょう。


 下記は鉱工業生産指数(予測値を含まず)と在庫率指数のチャートです。2009年11月の生産指数は前月比+2.56%と上昇しました。9カ月連続で前月比プラスとなりましたが、前回調査の予測指数(+3.3%)を下回りました。ただコンセンサス予想(+2.5%)とほぼ同じです。再び生産増加に勢いが出てきました。


 一方で、在庫率指数は前月比-3.75%となりました。2カ月振りの低下です。在庫は減少基調が続いています。


予測指数をみると、12月+3.4%、2010年1月+1.3%と、2カ月連続の増加を見込んでいます(12月の予測指数は前回調査の+1.0%より2.4ポイント上方修正された)。2009年2月(69.5%)を大底として、生産活動は増加基調が続いています。なお、大底からの増加率は+27.1%となっています。


 下記は予測指数を加えたチャートです。


COTレポートの読み方-鉱工業生産指数と在庫率指数の推移


ちなみに、経済産業省は「総じてみれば、生産は持ち直しの動きで推移している」と前月と同じ表現をしています。基調判断は据え置きです。


 下記は出荷・在庫モメンタム(=出荷指数÷在庫指数)のチャートです。2009年11月は11.48で、前月(1.33)に比べれば急上昇しています。9カ月連続の上昇です。


出荷・在庫モメンタムは生産指数の先行指標とみなされていますから、生産活動は今後も上昇する可能性が高いといえます。


COTレポートの読み方-鉱工業生産:出荷・在庫モメンタム


 下記は出荷・在庫モメンタムと株価のチャートです。出荷・在庫モメンタムは株価の先行指標とみなすこともできます。出荷・在庫モメンタムの動きからみれば、株価は今後上昇する可能性を示唆しています。


COTレポートの読み方-出荷・在庫モメンタムと株価


 企業部門についてファンダメンタルズの改善傾向が続いています。

 


 

 

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