米国のCFNAI(2009年8月)から:CFNAIは3カ月振りに悪化!
FRBの傘下には12の地区連邦準備銀行がありますが、それぞれの連邦準備銀行のエコノミスト・グループは特徴のある経済統計を開発・算出しています。
このうち、シカゴ連邦準備銀行が算出しているCFNAI(The Chicago Fed National Activity Index=全米経済活動指数)は、85の月次統計を加重平均して作成したもので、数年前から筆者は重要視しています。
9月28日(月)に、2009年8月のCFNAI(全米経済活動指数)が発表されていますので、確認しておきましょう。
8月のCFNAIは-0.90%となり、7月(-0.56%)に比べると、0.34ポイント悪化しました。3カ月振りの低下です。
なお、2009年1月(-4.13%)が今回の大底でした。
統計算出以来(1967年3月~)のチャートは下記の通りです。1月に大底をつけたあと、上昇基調が続いています。
CFNAIで重要なのは3カ月移動平均の数値です。CFNAIの3カ月移動平均が-0.70%を下回ると景気後退に入ったことを示し、0.20%を上回ると景気後退が終了したことを示します。8月のCFNAI(3カ月移動平均)は-1.09%となり、19カ月連続で-0.70%以下となっています。ただし、7カ月連続で上昇しており、改善傾向が続いています。
CFNAIから判断すれば、米国経済は回復傾向にありますが、まだ安心はできません。当面、FRBの超低金利政策は継続する公算が強いといえます。
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