米国のCFNAI(2009年5月)から:CFNAIはやや低下!
FRBの傘下には12の地区連邦準備銀行がありますが、それぞれの連邦準備銀行のエコノミスト・グループは特徴のある経済統計を開発・算出しています。
このうち、シカゴ連邦準備銀行が算出しているCFNAI(The Chicago Fed National Activity Index=全米経済活動指数)は、85の月次統計を加重平均して作成したもので、数年前から筆者は重要視しています。
6月29日(月)に、2009年5月のCFNAI(全米経済活動指数)が発表されていますので、確認しておきましょう。
5月のCFNAIは-2.30%となり、4月(-2.27%に修正)に比べると、0.03ポイント悪化しました。2カ月振りの低下です。
なお、2009年1月(-4.02%)が今回の底であったことはほぼ確定です。
統計算出以来(1967年3月~)のチャートは下記の通りです。1月で大底をつけたと、筆者はみています。
CFNAIで重要なのは3カ月移動平均の数値です。CFNAIの3カ月移動平均が-0.70%を下回ると景気後退に入ったことを示します。5月のCFNAI(3カ月移動平均)は-2.66%となり、16カ月連続で-0.70%以下となっています。ただし、4カ月連続で上昇しており、改善の兆しが出てきたことは朗報です。
米国経済は景気後退(リセッション)局面にあります。景気後退局面からの脱出には、まだ時間がかかりそうです。
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