12月23日時点のCME日経平均先物ポジション動向 | COTレポートの読み方

12月23日時点のCME日経平均先物ポジション動向

12月23日時点のCME日経平均先物ポジション動向


 … 投機筋のスタンスは「中立」継続!


 12月29日(月)東部時間午後3時30分(日本時間では、12月29日の早朝)に12月23日時点でのCOTレポートが発表されています。ここで確認しておきましょう。


  CMEに上場されている日経平均先物取引ついて、コマーシャルズ(実需筋)やノン・コマーシャルズ(CTAやヘッジファンドなどの投機筋)のポジション状況をみてみましょう。


COTレポートの読み方-シカゴ先物(日経平均)1


 コマーシャルズについては、12月23日時点では2,769枚の買い越しとなりました。2週間連続の買い越しで、買い越し枚数は前週に比べて841枚増加しています。


  コマーシャルズの日本株に対するスタンスは、「中立」継続と判断します。


COTレポートの読み方-シカゴ先物(日経平均)2


 ノン・コマーシャルズについては12月23日時点では3,730枚の売り越しとなりました。3週間連続の売り越しで、売り越し枚数は前週に比べて1,968枚増加しています。


  CTAやヘッジファンドなどの投機筋の日本株に対するスタンスは、まだ「中立」継続と判断します。


 なお、CMEでは円ベースでの日経平均先物取引も上場されています。近年、円ベース取引の売買高が増えており、直近ではドルベースよりも売買高が多くなっています。


  まず、コマーシャルズのポジション動向をみてみましょう。


 コマーシャルズについては、12月23日時点では5,925枚の買い越しとなりました。2週間連続の買い越しで、買い越し枚数は前週に比べて2,167枚増加しています。


 コマーシャルズの日本株に対するスタンスはまだ「中立」継続と判断します。


COTレポートの読み方-シカゴ先物(日経平均)3


 ノン・コマーシャルズについては12月23日時点では1,362枚の売り越しとなりました。2週間振りの売り越しです。 
  CTAやヘッジファンドなどの投機筋のスタンスは、「中立」継続と判断します。


COTレポートの読み方-シカゴ先物(日経平均)4


 上記のドルベース取引と円ベース取引の日経平均先物取引は、売買単位がほぼ同じであるため(5ドルと500円)、両者のポジションを合計すれば全体のポジション動向を把握することができます。そこで両者を合計したチャートを作ってみました。


 下記はコマーシャルズのポジション動向(合計)です。


  コマーシャルズについては、12月23日時点では8,694枚の買い越しとなりました。2週間連続の買い越しで、買い越し枚数は前週に比べて3,008枚増加しました。


 コマーシャルズの日本株に対するスタンスは、「中立」から「強気」に変わった可能性があります。次週の数値をみてから判断したいところです。


COTレポートの読み方


 ノン・コマーシャルズについては12月23日時点では5,092枚の売り越しとなりました。6週間連続の売り越しで、売り越し枚数は前週に比べて4,021枚増加しています(2週間振りの増加)。


  CTAやヘッジファンドなどの投機筋の日本株に対するスタンスは、まだ「中立」継続と判断します。


COTレポートの読み方-シカゴ先物(日経平均)6


 最後に、COTレポートのデータを使って、ラリー・ウィリアムズが考案したCOTインデックスと、それを応用して筆者が考案したNCOTインデックスをみてみましょう(ドルべース日経平均先物取引のみ)。


 12月23日時点での日経平均先物取引のCOTインデックスのチャートは下記の通りです。


  COTインデックスは26.11%となりました。3週間連続の上昇です。


COTレポートの読み方-COTインデックスの推移


 一方で、下記はNCOTインデックス(ノン・コマーシャルズ指数)のチャートです。これは、ノン・コマーシャルズの行動をみるためにCOTインデックスと同様の計算式で、筆者が計算したものです。


  12月23日時点のNCOTインデックスは77.21%となりました。3週間連続の低下です。
 
COTレポートの読み方-NCOTインデックスの推移


 COTレポートから判断すると、CTAやヘッジファンドなどのノン・コマーシャルズ(投機筋)の、日本株に対するスタンスはまだ「中立」継続と判断します。





-------------------------------------------------------------------------------
*当資料は、情報提供を目的としており、金融商品に係る売買を勧誘するものではありません。配信する内容は投資判断の参考として筆者の見解をお伝えするもので、内容の正確性、完全性を保証するものでもありません。投資に関する最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。また、当資料の一部または全てを利用することにより生じたいかなる損失・損害についても責任を負いません。当資料の一切の権利は筆者に帰属しており、無断で複製、転送、転載を禁じます。
-------------------------------------------------------------------------------



ダイヤモンド「株」データブック 2008年 10月号 [雑誌]



マネーの動きで読み解く外国為替の実際
¥1,470
Amazon.co.jp




株式投資家のためのFX入門