日本株のバリュエーション指標(2008年9月26日時点) | COTレポートの読み方

日本株のバリュエーション指標(2008年9月26日時点)

日本株のバリュエーション指標(2008年9月26日時点)

・・・日本株は割安感が強まっているが…


9月26日時点での日本の株価のバリュエーション指標を確認しておきましょう(TOPIXベース)。


 下記は、TOPIXベースの予想EPSの推移です。緩やかな低下基調が続いています(9月26日時点で77.09円)。企業業績を通期で下方修正する企業が増える公算が強いと思われます。予想EPSは70円以下に低下する可能性が高いと筆者はみています。


0930TOPIXのEPS推移


 TOPIXベースの予想PERは9月26日時点で14.89倍となっています。


0930TOPIXのPER推移


長期金利の低下と株価下落により、株価のバリュエーション指標のひとつであるイールドスプレッド(=10年国債利回り-株式の益回り)は-5.26%となっています。低下基調が続いています。


長期でみると、債券と比べて株価が割安であることを示唆しています。


0930TOPIXのイールドスプレッド


TOPIXベースの予想配当利回り(加重平均)は2.07%となっています。2%台が定着してきました。1990年以降でみれば、最高値を更新しました。週末の10年国債利回り(1.460%)と比べると株価の割安さが目立ちます。


ただ、2009年3月期の企業業績がさらに悪化し、減配する企業が増える可能性があることに注意すべきです。


0930TOPIXの予想配当利回りの推移


株価純資産倍率(PBR)は1.27倍となっています。過去最低水準(週末値でると1.21倍)に近づいています。


0930TOPIXのPBRの推移


 TOPIX全体でみれば、株価のバリュエーション指標は、日本株が割安であることを示唆しています。ただし、株価が上昇するためには、企業業績の悪化に歯止めがかかる何らかの材料が必要と思われます。



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