日本株のバリュエーション指標・・・配当利回りが上昇! | COTレポートの読み方

日本株のバリュエーション指標・・・配当利回りが上昇!

日本株のバリュエーション指標(2008年1月11日時点)

・・・配当利回りが上昇!


 日本株の下落トレンドが続いています。ここで1月11日時点での日本の株価のバリュエーション指標を確認しておきましょう(TOPIXベース)。


 下記は、TOPIXベースの予想EPSの推移です。低下傾向にあります。企業を取り巻く環境は悪化しており、年度末にかけて業績を下方修正する企業が増えると推測されます。


0115TOPIXのEPSの推移


 株価の下落により、TOPIXベースの予想PERは1月11日時点で15.93倍まで低下しています。


1112TOPIXのPER推移


長期金利と予想PERの低下により、株価のバリュエーション指標のひとつであるイールドスプレッド(=10年国債利回り-株式の益回り)は-4.85%となり、債券と比べて株価が割安であることを示唆しています。イールドスプレッドは2003年6月の水準まで低下しています(このときのTOPIXは800ポイント台後半)。


0115TOPIXのイールドスプレッド


0115TOPIXの推移


TOPIXベースの予想配当利回り(加重平均)は1.63%まで上昇しています。週末の10年国債利回り(1.430%)を大きく上回っています。配当利回りからみても、株価が割安であることは一目瞭然です。


0115TOPIXの予想配当利回り


株価純資産倍率(PBR)は1.51倍まで低下しています。


0115TOPIXのPBR


 TOPIX全体でみれば、株価のバリュエーション指標は、日本株が割安であることを示唆しています。目先の企業業績の悪化を考慮しても株価は割安である、と筆者はみています。


  ただし、現在の株式市場は市場参加者のセンチメントが極度に悪化しています。株価が出直るためには、なんらかのきっかけが必要です。




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