ニューヨーク株式のCMEポジション動向:投機筋の売り越し基調続く | COTレポートの読み方

ニューヨーク株式のCMEポジション動向:投機筋の売り越し基調続く

 ニューヨーク株式市場が再び軟調となってきました。


 ここで、米国株式関連の先物取引について、12月11日時点の投機筋(ノン・コマーシャルズ)によるポジション動向をみてみましょう。


 下記はニューヨーク工業株30種平均のチャートです。前週比285.73ドルの下落(-2.1%)となっています。
12月11日にFRBは0.25%の利下げを実施しましたが、週末にかけてインフレ懸念が台頭したことから追加利下げの期待が萎んでいます。


1217ニューヨーク・ダウ推移


 下記はナスダック総合株指数のチャートです。前週比70.42ポイントの下落(-2.6%)となっています。


1217ナスダックの推移


下記は筆者が注目しているS&P500指数のVIX(ボラティリティ・インデックス)のチャートです。週末(12月14日)は23.27%まで上昇しました。市場参加者の心理状況は再び不安定になっています。


1217VIXの推移



 下記はS&P500指数の週ベースのチャートです。中長期でみると「三尊天井」を形成している可能性があります。


1217SP500の推移(週次)


  ここで、CMEの先物市場での投機筋(ノン・コマーシャルズ)のポジション動向を確認しておきましょう。
 
 下記はCMEのS &P500先物の投機筋のポジション動向を示したチャートです。


 12月11日時点では差引きで26,457枚の売り越しとなっています(前週に比べて売り越し枚数は1,146枚減少しています)。


 ヘッジファンドやCTAなどの投機筋は、米国株式に対する「売り」スタンスを継続しています。

1217シカゴ先物(SP500)


 次にCMEのナスダック100先物の投機筋のポジション動向のチャートをみてみましょう。


  12月11日時点では、3,755枚の売り越しとなりました。売り越し枚数は前週比1,413枚減少しています。ヘッジファンドやCTAなど投機筋のスタンスは「弱気」継続です。


1217シカゴ先物(NASDAQ100)




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