12月4日時点のCME日経平均先物ポジション動向 | COTレポートの読み方

12月4日時点のCME日経平均先物ポジション動向

12月4日時点のCME日経平均先物ポジション動向
… 投機筋による売り越しが増加


 12月7日(金)東部時間午後3時30分(日本時間では、12月8日の早朝)に、12月4日時点でのCOTレポートが発表されました。

 CMEに上場されている日経平均先物取引ついて、コマーシャルズ(実需筋)やノン・コマーシャルズ(CTAやヘッジファンドなどの投機筋)のポジション状況をみてみましょう。


1210シカゴ先物・コマーシャルズ


 コマーシャルズについては、12月4日時点では23,197枚の買い越しとなりました。前週に比べて買い越し枚数は4,996枚増加しています(2週間振りの増加)。

コマーシャルズは日本株に対して、「強気」スタンスを維持しています。コマーシャルズの行動は中期的には相場に影響します。3カ月から半年先を見据えれば、株式相場は上昇する公算が強いといえます。


1210シカゴ先物・ノンコマーシャルズ


 ノン・コマーシャルズについては12月4日時点では20,604枚の売り越しとなりました。前週に比べて売り越し枚数は4,801枚増加しています(2週間振りの増加)。


投機筋の日本株に対するスタンスは「弱気」継続です。

 次に、COTレポートのデータを使って、ラリー・ウィリアムズが考案したCOTインデックスと、それを応用して筆者が考案したNCOTインデックスをみてみましょう。

12月4日時点での日経平均先物取引のCOTインデックスのチャートは下記の通りです。

  COTインデックスは86.82%となりました(上昇)。

1210COTインデックス


 一方で、下記はNCOTインデックス(ノン・コマーシャルズ指数)のチャートです。これは、ノン・コマーシャルズの行動をみるためにCOTインデックスと同様の計算式で、筆者が計算したものです。

  12月4日時点のNCOTインデックスは9.89%となりました(低下)。
 

1210NCOTインデックス


 下記は、財務省が発表している対外及び対内証券売買契約等の状況(週次・指定報告機関ベース)のうち、非居住者による株式の取得・処分をまとめたチャートです。

  直近のデータは11月30日に終わる週まで発表されています。外国人による株式取得は1,345億円の買い越しに変わりました。4週間振りの買い越しです。

外国人投資家の日本株に対するスタンスは「弱気」から「中立」に変わりました。

1210対内証券売買契約等の状況


 下記は非居住者による債券(中長期債および短期債券)の取得・処分をまとめたチャートです。11月30日に終わる週は1兆2,021億円の買い越しとなりました。8週間連続の買い越しです。投機資金は引き続き債券市場に流入しているようです。

 1210対内証券売買契約等の状況 債権の推移

  下記は、東京証券取引所が発表している三市場の投資部門別売買状況のデータです(11月30日に終わる週まで)。三市場の投資部門別売買金額をみると、1,344億円の買い越しに変わりました。4週間振りの買い越しです。

1210投資主体別売買金額の推移 外国人


 一方で、下記はジャスダック市場における外国人投資家の差引きの売買金額を示したチャートです。11月30日に終わる週は63億円の買い越しとなりました。2週間連続の買い越しで、買い越し金額は増加しています。

1210投資主体別売買金額の推移 ジャスダック


 下記は日経ジャスダック平均のチャートです。底打ちした可能性があります。
 
1210ジャスダック平均


東証マザーズ市場については、63億円の買い越しとなりました。2週間連続の買い越しで、買い越し金額は増加しています。

1210投資主体別売買金額の推移 マザーズ


下記は東証マザーズ指数のチャートです。保合い相場に入った可能性があります。

1210マザーズ平均のEME


 下記は、寄り付きの外資系証券の売買状況です(12月10日まで)。先週後半の2日間は買い越しに転じましたが、10日の寄り付きは420万株の売り越しとなっています。

1210日経平均と寄付の外資系証券注文動向


 下記は日経平均の週ベースの一目均衡表です。先週は一度転換線まで上昇しました。中期での下落トレンドが終わったと判断するのは、終値が転換線の位置に到達してからです。

1210日経平均一目均衡表(週次)


下記は日ベースの一目均衡表です。下落トレンドが続いています。12月7日の終値は基準線を上回ってきました。次の目標値は雲の下限となります。

1210日経平均一目均衡表



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