国際商品市況(11月16日時点) … 調整局面入りか?
11月16日までの国際商品市況の状況をみておきましょう。
米ドルの代替通貨とみなされる金(ゴールド)は調整局面に入ったようです。1トロイオンス=800ドルを大きく下回ってきました。
COMEXの金先物取引の、投機筋(ノン・コマーシャルズ)のポジション動向のチャートを確認しておきましょう。
11月13日時点では、差引きで190,785枚の買い越しとなりました。前週に比べて買い越し枚数は11,340枚減少しています(3週間振りの減少)。
CTAやヘッジファンドなどの投機筋は、金に対して「強気」スタンスを維持していますが、次週以降の数値に注目したいところです。
下記はWTI先物(期近物)のチャートです。いったん下落したあと、週末にかけて再び上昇してきました。
NYMEXのWTI先物取引の投機筋(ノン・コマーシャルズ)のポジション動向をみておきましょう。
11月13日時点では、27,566枚の買い越しとなり、前週比78,250枚の大幅な減少となっています(3週間振りの減少)。一気にポジション調整が行われたようです。
投機筋のスタンスはまだ「強気」継続です。しかし、投機筋のポジション動向を見る限り、今後、原油価格は下落する可能性が高まっています。
ここで、GOLD/WTI比率の推移をみておきましょう。11月16日は8.26倍まで低下し、原油に比べて金価格が相対的に割安となっています。
次は穀物相場の状況です。CBOTのコーン先物は上昇トレンドが継続しています。
CBOTのコーン先物取引の投機筋(ノン・コマーシャルズ)のポジション動向をみておきましょう。
11月13日時点では、232,533枚の買い越しとなり、前週比6,483枚の増加となりました。3週間連続の増加です。投機筋のスタンスは「強気」継続です。
国際商品市況の代表的な指数であるCRB指数をみると、上昇トレンドを維持しています。
最後にバルティック海運指数(ドライインデックス)をみてみましょう。
バルティック海運指数(ドライインデックス)は、11月16日時点では10,870ポイントとなりました。横ばいとなっています。当面、保合い相場となる可能性があります。
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- ポール R.クルーグマン, 高中 公男
- 国際金融の理論