ドルインデックスは横ばい!米ドルは資源国通貨に対して反発!
米ドルの強弱を適切に示すものとして、筆者はドルインデックスを重視しています。ドルインデックスは前週に比べて0.427ポイント上昇しています(11月16日の終値は75.827)。
特に、英ポンド、カナダドル、豪ドル、ニュージーランドドルなど高金利通貨に対して米ドルが大きく反発しています。国際商品市況の上昇が一服したことが影響していると思われます。
下記はドルインデックスの一目均衡表です。11月16日の終値は転換線の上に位置しています。
下記はドルインデックスの週ベースの一目均衡表です。中期での下落トレンドが継続しています。
下記は、主要6通貨(ユーロ、円、英ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル)の投機筋(ノン・コマーシャルズ)の対米ドルでのポジションを合計したものです。
11月13日時点では228,904枚の米ドル売り越しとなっています。前週に比べて売り越し枚数は15,217枚減少しています(5週間振りの減少)。ヘッジファンドやCTAなどの投機筋(ノン・コマーシャルズ)は、米ドルに対して「弱気」スタンスを維持しています。
同じく下記は、NYBOTに上場されているドルインデックス先物取引の投機筋のポジションを示したチャートです。
11月13日時点では売り越し枚数は14,747枚で、前週に比べて3,744枚減少しています(7週間連続の減少)。売りポジションが減少しており、ヘッジファンドやCTAなどの投機筋(ノン・コマーシャルズ)は利益確定の行動をとっています。
投機筋は米ドルに対してまだ「弱気」スタンスを維持していますが、スタンスは徐々に変わりつつあります。
以下では、主要通貨の対米ドルでの一目均衡表のチャートを掲載します。
ユーロは横ばいとなってきました。ただし、まだ上昇トレンドが継続しています。
なお、投機筋のポジション動向をみると、11月13日時点でユーロの買い越し枚数は69,429枚となっています(ユーロの買い越し枚数は前週比6,619枚の減少です)。投機筋(ノン・コマーシャルズ)はユーロに対して「強気」スタンスを維持しています。
ドル円レートについては、円高進行が一服しています。
米ドルは英ポンドに対しては、大きく反発しています(米ドル高英ポンド安が進行)。しかし、11月16日の終値は基準線と転換線を割り込み、雲の上限近くまで下落しています。
投機筋のポジション動向をみると、11月13日時点で43,625枚の英ポンド買い越しとなっています。買い越し枚数は前週比16,701枚の減少です(8週間振りの減少)。投機筋(ノン・コマーシャルズ)は利益確定の行動をとっているようです。
なお、投機筋は英ポンドに対してまだ「強気」スタンスを維持しています。
スイスフランは米ドルに対して上昇トレンドが続いていましたが、先週は上げに歯止めがかかっています。
カナダドルは米ドルに対して上昇トレンドが継続していましたが、先週は米ドルが大きく反発しています。11月16日の終値は基準線と転換線を上回っています。今週は転換線が基準線を上回るのは確実です。
投機筋のポジション動向をみると、11月13日時点で46,723枚のカナダドル買い越しとなっています。買い越し枚数は前週に比べて16,865枚減少しています(5週間連続の減少)。投機筋(ノン・コマーシャルズ)は利益確定の行動をとっています。
なお、投機筋はカナダドルに対して「強気」スタンスを維持していますが、スタンスは徐々に変わりつつあります。
豪ドルは米ドルに対して大きく下落しました。11月16日の終値は基準線と転換線を下回り、雲の上限近くまで下落しています。
投機筋のポジション動向をみると、11月13日時点で32,828枚の豪ドル買い越しとなっています。買い越し枚数は前週に比べて17,809枚減少しました(3週間振りの減少)。投機筋(ノン・コマーシャルズ)は利益確定の行動をとっています。
投機筋は豪ドルに対してまだ「強気」スタンスを維持していますが、今後スタンスは徐々に変わる可能性があります。
ニュージーランドドルは米ドルに対して下落しました。11月16日の終値は基準線と転換線の下に位置しています。
南アフリカ・ランドは米ドルに対して下落しました。11月16日の終値は基準線と転換線の上に位置しています。
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