日本の景気動向指数・速報値(9月)について
11月6日に、日本の9月の景気動向指数(速報値)が発表されました。足元の景気の現状を確認してみましょう。
下記は景気動向指数(DI)の一致指数と先行指数のチャートです。
一致指数は66.7%で、景気拡大の分かれ目となる50%を6カ月連続で上回っています。景気拡大が続いていることを示唆しています。
一方で、9月の先行指数は0%で、2カ月連続で50%を下回っています。先行指数は一致指数と比べて数ヶ月先行する指標ですから、今現在(11月)、足元の景気は拡大が止まった公算があります。
DI(ディフュージョン・インデックス)は景気の方向性を示す指標ですが、水準を加味したCI(コンポジット・インデックス)の動きをみてみましょう。
下記は、CIの先行指数と一致指数のチャートです。
一致指数は113.8で、前月比0.96%の低下(2カ月振りの低下)となっています。3カ月平均でみると、ほぼ横ばいとなっています。
また、先行指数は99.2(前月比-1.20%)で、3カ月連続で前月比低下しています。景気の先行きは芳しくないことを示唆しています。
なお、先行指数に先行する指標としてしばしば一致/遅行比率(=一致指数÷遅行比率)が活用されます。下記はそのチャートです。
9月の一致/遅行比率は0.898で前月比-0.72%、2カ月振りの低下です。ただし、3カ月平均でみれば、底打ちから上向いています。2008年の初春頃からは景気が上向くことを示唆しています。
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