金と原油はどこまで上がる?!
金(ゴールド)が1オンス=800ドル台の大台に乗せ、WTI(原油価格)が1バレル=95ドル台をつけるなど、このところ国際商品相場の高騰には目を見張るものがあります。
当然、それぞれの商品にとって、どこまで上がるのかが焦点となってきました。そこで、FRBが算出する米ドルの貿易加重実質為替レートを活用して、1980年の“第二次石油危機”当時の米ドル(貿易加重実質レート)を基準として、金および原油の価格を計算してみました。
下記はロコ・ロンドンの金価格と、1980年の貿易加重実質レートでみた金のチャートです(10月末時点)。1980年価格でみると598.58ドルとなっています(名目価格は789.50ドル)。もしドル相場が変わらずに、実質ベースの金価格が1980年当時の水準まで上昇すると仮定すれば、名目ベースでは1オンス=1000ドルを超えることになります。
下記は、WTIと、1980年の貿易加重実質レートでみたWTIのチャートです(10月末時点)。1980年価格でみると73.98ドルとなっています(名目価格は94.53ドル)。
下記は、先物価格でみた金/原油比率のチャートです。これをみると、金(ゴールド)価格が原油(WTI)価格に比べて相対的に安値圏にあることがわかります。
原油価格の上値を追うよりも金価格の上値を見込む方が、リスクが小さいとみています。
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