ドルインデックスは最安値更新!投機筋の売り越し続く!
米ドルの強弱を適切に示すものとして、筆者はドルインデックスを重視しています。ドルインデックスは過去最安値を更新しました。「弱含み保合い」から「下落トレンド」に転換しています。
下記はドルインデックスの一目均衡表です。下落トレンドが強まってきました。
下記はドルインデックスの週ベースの一目均衡表です。中期での下落トレンドが継続しています。
下記は、主要6通貨(ユーロ、円、英ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル)の投機筋の対米ドルでのポジションを合計したものです。
10月16日時点では208,044枚の米ドル売り越しとなりました。前週に比べて売り越し枚数は8,186枚増加しました(2週間振りの増加)。ヘッジファンドやCTAなどの投機筋(ノン・コマーシャルズ)は、米ドルに対して「弱気」スタンスを維持しています。
投機筋のポジション動向をみる限り、米ドルの下落トレンドは続くと思われます。
同じく下記は、NYBOTに上場されているドルインデックス先物取引の投機筋のポジションを示したチャートです。
10月16日時点では22,761枚の売り越しとなっています。前週に比べて売り越し枚数は1,602枚減少しています(3週間連続の減少)。ヘッジファンドやCTAなどの投機筋は米ドルに対してまだ「弱気」スタンスを維持しています。
以下では、主要通貨の一目均衡表のチャートを掲載します。
ユーロは米ドルに対して過去最高値を更新しました。保合い相場に入ったと思われましたが、上昇トレンドを維持していました。
なお、投機筋のポジション動向をみると、10月16日時点でユーロの買い越し枚数は30,144枚となり、高水準を維持しています。
ドル円レートは再び下落しています(ドル安円高)。雲の上限で跳ね返され、週末には終値が雲の下限を下に割り込みました。
米ドルは英ポンドに対しては、保合い相場から再び下落トレンド(米ドル安英ポンド高)に入ったようです。
米ドルはスイスフランに対して下落しています。終値が再び転換線と基準線を下回っています。
カナダドルは米ドルに対して、下落トレンド(米ドル安カナダドル高)が継続中です。
なお、投機筋のポジション動向をみると、10月16日時点で、カナダドルの対米ドルでの買い越し枚数は過去最高値近辺を維持しています。
米ドルは豪ドルに対しては、保合い相場に入った可能性があります。
米ドルはニュージーランドドルに対しては反発しています。終値は転換線と基準線の間に位置しています。
米ドルは南アフリカ・ランドに対して、保合い相場に入った可能性があります。終値が転換線を上回ってきました。
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- ポール R.クルーグマン, 高中 公男
- 国際金融の理論