ブラックマンデー20周年!
明日金曜日(2007年10月19日)はブラックマンデー(1987年10月19日)からちょうど20年目にあたります。筆者と同世代(昭和33年生まれ)かそれより上の世代にとっては今でも忘れられない日です。
市場関係者にとって、心の中では気にかけていても表に出さないことは少なくありませんが、今回の“ブラックマンデー20周年”は多くの市場関係者にとって実は気懸かりな点のひとつだと思います。
今週に入ってから、「ブラックマンデー20周年」ということがいくつかのマスコミで取り上げられています。そこで、当時と今の状況をいくつかの切り口から比較してみました。下記がその一覧表です。
1987年10月19日時点と、今週月曜日(2007年10月15日)時点とを比較し、主要なインデックス(株価指数、金利、為替レート)と経済指標(実質GDP成長率、インフレ指標)、米国景気の位置等について、比較してみました。
表をみてわかるように、類似点と相違点がありますが、ニューヨーク株式が史上最高値近辺にあること、そして米国経済が景気拡張期間に入ってから相当期間経過していることは同じです。素直にみれば、ブラックマンデー時と同様の株価急落があってもおかしくないと想像できるでしょう。
下記は、ブラックマンデー直前から1989年末にかけてのS&P500指数の週ベースのローソク足のチャートです。
この時は、株価は急落したものの、米国経済の拡大基調には変わりがなく、その後1990年7月まで景気拡大が続き、それに伴い、1989年半ばには株価は高値を更新しました。
この間、日本の株価はすぐに切り返し、1989年末までバブル期後期の大幅な株価上昇となったことは、皆さんご存知の通りです。
歴史は二度と繰り返すことはありません。しかし、歴史の“パターン”は過去において何度も繰り返して出現しています。“温故知新”という言葉がありますが、上記の表とチャートから何かしら感じていただければ幸いです。
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