ドルインデックスは弱含み保合い
米ドルの強弱を適切に示すものとして、筆者はドルインデックスを重視しています。ドルインデックスは、先週はやや低下しました。弱含み保合いの展開です。
下記はドルインデックスの一目均衡表です。再び終値が転換線を下回ってきました。
下記はドルインデックスの週ベースの一目均衡表です。中期での下落トレンドが継続しています。
下記は、主要6通貨(ユーロ、円、英ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル)の投機筋の対米ドルでのポジションを合計したものです。
10月9日時点では199,858枚の米ドル売り越しとなりました。前週に比べて売り越し枚数は13,800枚減少しました(3週間振りの減少)。ヘッジファンドやCTAなどの投機筋(ノン・コマーシャルズ)は、米ドルに対して「弱気」スタンスを維持しています。
投機筋のポジション動向をみる限り、米ドルの下落トレンドは続く可能性があります。
同じく下記は、NYBOTに上場されているドルインデックス先物取引の投機筋のポジションを示したチャートです。
10月9日時点では24,363枚の売り越しとなっています。前週に比べて売り越し枚数は200枚減少しています(2週間連続の減少)。ヘッジファンドやCTAなどの投機筋は米ドルに対してまだ「弱気」スタンスを維持しています。
以下では、主要通貨の一目均衡表のチャートを掲載します。
ユーロは米ドルに対して、保合い相場に入った可能性があります。
ドル円レートは上昇中ですが、雲が強力な上値抵抗帯として作用しています。
米ドルは英ポンドに対しては、保合い相場に入ったようです。
米ドルはスイスフランに対して反発しています。
カナダドルは米ドルに対して、引き続き35年振りの高値を更新中です。
なお、投機筋のポジション動向をみると、10月9日時点で、カナダドルの対米ドルでの買い越し枚数は過去最高値を更新しています。
豪ドルは米ドルに対して、引き続き年初来高値を更新中です。
ニュージーランドドルは対米ドルでの上昇トレンドが継続しています。
米ドルは南アフリカ・ランドに対して、下落トレンドが続いています(南ア・ランドは年初来高値を更新中)。
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