9月18日時点のCME日経平均先物ポジション動向 …投機筋の売り越しが過去最高を更新!
9月21日(金)東部時間午後3時30分(日本時間では、9月22日の早朝)に、9月18日時点でのCOTレポートが発表されました。
CMEに上場されている日経平均先物取引ついて、コマーシャルズ(実需筋)やノン・コマーシャルズ(CTAやヘッジファンドなどの投機筋)のポジション状況をみてみましょう。
コマーシャルズについては、9月18日時点では28,691枚の買い越しとなりました。前週に比べて買い越し枚数は18,267枚増加しています。これは統計開始以来の最高値です。
コマーシャルズは日本株に対して「強気」スタンスを強めています。コマーシャルズの行動は中期的には相場に影響しています。3カ月から半年先を見据えれば、株式相場は上昇する公算が強いといえます。
ノン・コマーシャルズについては9月18日時点では23,895枚の売り越しとなりました。前週に比べて売り越し枚数は13,456枚増加し、過去最高値を大幅に更新しました。
ヘッジファンドやCTAなどの投機筋は、日本株に対する「弱気」スタンスを強めています。短期的には株式相場全体は下落する可能性が高いといえます。
次に、COTレポートのデータを使って、ラリー・ウィリアムズが考案したCOTインデックスと、それを応用して筆者が考案したNCOTインデックスをみてみましょう。
9月18日時点での日経平均先物取引のCOTインデックスのチャートは下記の通りです。
COTインデックスは100.0%となりました(2週間連続の上昇)。
一方で、下記はNCOTインデックス(ノン・コマーシャルズ指数)のチャートです。これは、ノン・コマーシャルズの行動をみるためにCOTインデックスと同様の計算式で、筆者が計算したものです。
9月18日時点のNCOTインデックスは0.0%となりました(2週間連続で0.0%)。短期的には相場が下落することを示唆しています。
下記は、財務省が発表している対外及び対内証券売買契約等の状況(週次・指定報告機関ベース)のうち、非居住者による株式の取得・処分をまとめたチャートです。
直近のデータは9月14日に終わる週まで発表されています。外国人による株式取得は6,027億円の売り越しとなりました。2週間連続の売り越しで、金額は急増しています。
外国人投資家の日本株に対するスタンスは「中立」から「弱気」に変わったようです。
下記は非居住者による債券(中長期債および短期債券)の取得・処分をまとめたチャートです。9月14日に終わる週は1兆2,721億円の買い越しとなっています。7週間連続の買い越しです。
外国人投資家は再び「株式売り・債券買い」の行動をとっているようです。
下記は、東京証券取引所が発表している三市場の投資部門別売買状況のデータです(9月14日に終わる週まで)。三市場の投資部門別売買金額をみると、6,066億円の売り越しとなっています(2週間連続の売り越し)。
一方で、下記はジャスダック市場における外国人投資家の差引きの売買金額を示したチャートです。9月14日に終わる週は11億円の買い越しとなりました。2週間振りの買い越しです。
東証マザーズ市場については、64億円の売り越しとなりました。3週間連続の売り越しです。
下記は、寄り付きの外資系証券の売買状況です。先週は9月20日と21日がともに買い越しとなりました。
下記は日経平均の週ベースの一目均衡表です。9月21日の終値は、上値抵抗帯である雲の中にわずかに入っています。
下記は日ベースの一目均衡表です。終値は抵抗帯である雲に迫ってきました。雲に弾き返されるか、あるいは雲の上限を上に突き抜けることができるかどうかがポイントです。
なお、9月21日のシカゴ日経平均先物(12月限)の終値は16,400円です(大証の終値は16,270円)。
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- ラリー・ウィリアムズ, 長尾 慎太郎, 増沢 和美, 吉田 真一, 山中 和彦
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