9月11日時点のCME日経平均先物ポジション動向
CMEに上場されている日経平均先物取引ついて、コマーシャルズ(実需筋)やノン・コマーシャルズ(CTAやヘッジファンドなどの投機筋)のポジション状況をみてみましょう。
コマーシャルズについては、9月11日時点では10,424枚の買い越しとなりました。前週に比べて買い越し枚数は1,666枚増加しています(2週間振りの増加)。コマーシャルズは日本株に対して「強気」スタンスを維持しています。コマーシャルズの行動は中期的には相場に影響しています。3カ月から半年先を見据えれば、株式相場は上昇している公算が強いといえます。
ノン・コマーシャルズについては9月11日時点では10,439枚の売り越しとなりました。前週に比べて売り越し枚数は2,796枚増加し、再び過去最高値を更新しました。ヘッジファンドやCTAなどの投機筋は、日本株に対する「弱気」スタンスを強めています。短期的には株式相場全体は下落する可能性が高いといえます。
次に、COTレポートのデータを使って、ラリー・ウィリアムズが考案したCOTインデックスと、それを応用して筆者が考案したNCOTインデックスをみてみましょう。
9月11日時点での日経平均先物取引のCOTインデックスのチャートは下記の通りです。
COTインデックスは90.96%となりました(2週間振りの上昇)。
一方で、下記はNCOTインデックス(ノン・コマーシャルズ指数)のチャートです。これは、ノン・コマーシャルズの行動をみるためにCOTインデックスと同様の計算式で、筆者が計算したものです。
9月11日時点のNCOTインデックスは0.0%となりました(2週間振りに低下)。短期的には相場が下落することを示唆しています。
下記は、財務省が発表している対外及び対内証券売買契約等の状況(週次・指定報告機関ベース)のうち、非居住者による株式の取得・処分をまとめたチャートです。
直近のデータは9月7日に終わる週まで発表されています。外国人による株式取得は439億円の売り越しに変わりました。金額は少ないですが3週間振りの売り越しです。
外国人投資家の日本株に対するスタンスは「中立」といえそうです。
下記は非居住者による債券(中長期債および短期債券)の取得・処分をまとめたチャートです。9月7日に終わる週は7,036億円の買い越しとなっています。6週間連続の買い越しです。
下記は、東京証券取引所が発表している三市場の投資部門別売買状況のデータです(9月7日に終わる週ま
で)。三市場の投資部門別売買金額をみると、49億円の売り越しとに変わっています(3週間振りの売り越し)。
一方で、下記はジャスダック市場における外国人投資家の差引きの売買金額を示したチャートです。9月7日に終わる週は11億円の売り越しとなりました。5週間振りの売り越しです。
東証マザーズ市場については、27.9億円の売り越しとなりました。2週間連続の売り越しです。
下記は、寄り付きの外資系証券の売買状況です。先週(9月10日~14日)は5営業日連続で売り越しとなりました。
下記は日経平均の週ベースの一目均衡表です。9月14日の終値は、上値抵抗帯である雲の下限の下に位置しています。
下記は日ベースの一目均衡表です。9月14日の終値は基準線を上回りました。
なお、9月14日のシカゴ日経平均先物(12月限)の終値は16,130円です(大証の終値は16,090円)。
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