円キャリートレードの解消は終了か?
外国為替市場における先週後半の大幅な円高進行で、「円キャリートレード(円借り取引)」の解消はほぼ終了したと推測できます。
8月14日時点のIMM通貨先物取引・円先物取引の投機筋(ヘッジファンドやCTAなど)のポジション動向をみてみましょう。なお、直近の数値は、先週後半の外国為替市場などの大波乱を反映していませんから、注意が必要です。
8月14日時点では、21,889枚の円売り越しとなっています。前週に比べて売り越し枚数は12,604枚減少しています。4週間連続での大幅減少です。金額に換算すれば、ピーク時の2兆3,509億円から現在は2,736億円まで減少しています。
8月14日の時点(1ドル=116.60円)から17日には一時1ドル=111.62円まで円高が進行しましたから、「円売り米ドル買い」のポジションの解消はほぼ終了したと思われます。
ちなみに、ユーロ、英ポンドと豪ドルの対円でのチャートをみてみましょう。ともに急激な円高が進行しています。
「円キャリートレード」の解消が終わった今、今度はヘッジファンドやCTAなどの投機筋による「円買い」ポジションの積み上げが行われるかどうかが注目されます。
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