8月7日時点のCME日経平均先物ポジション動向 | COTレポートの読み方

8月7日時点のCME日経平均先物ポジション動向

 8月10日(金)東部時間午後3時30分(日本時間では、8月11日の早朝)に、8月7日時点でのCOTレポートが発表されました。

 CMEに上場されている日経平均先物取引ついて、コマーシャルズ(実需筋)やノン・コマーシャルズ(CTAやヘッジファンドなどの投機筋)のポジション状況をみてみましょう。

0813シカゴ先物・コマーシャルズ


 コマーシャルズについては、8月7日時点では3,556枚の買い越しとなりました。前週に比べて買い越し枚数は1,662枚増加しています(2週間連続の増加)。


0813シカゴ先物・ノンコマーシャルズ


 ノン・コマーシャルズについては8月7日時点では3,283枚の売り越しとなりました。前週に比べて売り越し枚数は1,252枚増加しています(売り越し枚数は2週間連続で増加)。


 ヘッジファンドやCTAなどの投機筋は、日本株に対する弱気スタンスを継続しています。


 次に、COTレポートのデータを使って、ラリー・ウィリアムズが考案したCOTインデックスと、それを応用して筆者が考案したNCOTインデックスをみてみましょう。


 8月7日時点での日経平均先物取引のCOTインデックスのチャートは下記の通りです。


  COTインデックスは62.29%となりました(上昇)。


0813COTインデックス


 一方で、下記はNCOTインデックス(ノン・コマーシャルズ指数)のチャートです。これは、ノン・コマーシャルズの行動をみるためにCOTインデックスと同様の計算式で、筆者が計算したものです。


  8月7日時点のNCOTインデックスは32.25となりました(低下)。
 

0813NCOTインデックス


 下記は、財務省が発表している対外及び対内証券売買契約等の状況(週次・指定報告機関ベース)のうち、非居住者による株式の取得・処分をまとめたチャートです。


  直近のデータは8月3日に終わる週まで発表されています。外国人による株式取得は2,372億円の売り越しとなっています。2週間連続の売り越しです。


0813対内証券売買契約等の状況



 下記は非居住者による債券(中長期債および短期債券)の取得・処分をまとめたチャートです。8月3日に終わる週は1兆1,313億円の買い越しとなっています。 外国人投資家はアセットアロケーション上で、株式の組み入れ比率を引き下げ、資金を債券へシフトさせたようです。


0813対内証券売買契約等の状況 債権の推移


 下記は、東京証券取引所が発表している三市場の投資部門別売買状況のデータです(8月3日に終わる週まで)。三市場の投資部門別売買金額をみると、1,413億円の売り越しとなっています。2週間連続の売り越しです。


0813投資主体別売買金額の推移


 下記は、寄り付きの外資系証券の売買状況です。8月10日まで15営業日連続で売り越しとなっています(この期間の合計は1億7,000万株の売り越し)。


0813寄り付きの外資系証券の売買状況


 下記は日経平均の週ベースの一目均衡表です。中期での上昇トレンドが崩れています。雲が下値抵抗帯として機能していますが、10日の終値は雲の中に入っています。


0813日経平均一目均衡表(週次)


 下記は日ベースの一目均衡表です。短期の下落トレンドが継続しています。当面、下値模索の展開が続くと思われます。



 なお、8月10日のシカゴ日経平均先物の終値は16,705円です(大証の終値は16,750円)。


0813日経平均一目均衡表



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ラリー ウィリアムズ, Larry Williams, 清水 昭男, 長尾 慎太郎, 柳谷 雅之
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