円キャリートレードの解消が進む! | COTレポートの読み方

円キャリートレードの解消が進む!

 外国為替市場で「円キャリートレード(円借り取引)」のポジションが減少しています。

 IMM通貨先物取引・円先物取引の投機筋(ヘッジファンドやCTAなど)のポジション動向をみてみましょう。


 7月31日時点では、51,162枚の円売り越しとなっています。前週に比べて売り越し枚数は41,253枚減少しています。2週間連続の大幅減少です。金額に換算すれば、ピーク時の2兆3,509億円から現在は639億円まで減少しています。

  金利の低い円資金を借りて、米ドルなど他の高金利通貨に替えて、その国の資産に投資する「円キャリー取引(円借り取引)」のポジションが急速に解消していることがわかります。

 外国為替市場では円が主要通貨に対して買われていますが、「円キャリー取引」のポジション調整による円買戻しが一巡すれば、円高に歯止めがかかると思われます。その時期はそう遠くないと思われます。
 

0806シカゴ通貨先物(円)


 ちなみに同じ低金利通貨のスイスフランについても、売りポジションが急速に減少しています。 

 


 スイスフラン先物取引の投機筋のポジション動向をみると、7月31日時点で14,633枚のスイスフラン売り越しで、売り越し枚数は前週比28,244枚の減少となっています。
0806シカゴ通貨先物(スイスフラン)

 



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