7月31日時点のCME日経平均先物ポジション動向
8月3日(金)東部時間午後3時30分(日本時間では、8月4日の早朝)に、7月31日時点でのCOTレポートが発表されました。
CMEに上場されている日経平均先物取引ついて、コマーシャルズ(実需筋)やノン・コマーシャルズ(CTAやヘッジファンドなどの投機筋)のポジション状況をみてみましょう。
コマーシャルズについては、7月31日時点では1,894枚の買い越しとなりました。前週に比べて買い越し枚数は534枚増加しています(3週間振りの増加)。ただし、買い越し枚数は減少基調が続いているようです。
ノン・コマーシャルズについては7月31日時点では2,031枚の売り越しとなりました。前週に比べて売り越し枚数は149枚増加しています(売り越し枚数は3週間振りに増加)。
ヘッジファンドやCTAなどの投機筋は、日本株に対する弱気スタンスを継続しています。
次に、COTレポートのデータを使って、ラリー・ウィリアムズが考案したCOTインデックスと、それを応用して筆者が考案したNCOTインデックスをみてみましょう。
7月31日時点での日経平均先物取引のCOTインデックスのチャートは下記の通りです。
COTインデックスは57.84%となりました(やや反発)。
一方で、下記はNCOTインデックス(ノン・コマーシャルズ指数)のチャートです。これは、ノン・コマーシャルズの行動をみるためにCOTインデックスと同様の計算式で、筆者が計算したものです。
7月31日時点のNCOTインデックスは38.94で、やや低下しました。
下記は、財務省が発表している対外及び対内証券売買契約等の状況(週次・指定報告機関ベース)のうち、非居住者による株式の取得・処分をまとめたチャートです。
直近のデータは7月27日に終わる週まで発表されています。外国人による株式取得は2,911億円の売り越しとなっています。5週間振りの売り越しです。
下記は、東京証券取引所が発表している三市場の投資部門別売買状況のデータです(7月27日に終わる週まで)。三市場の投資部門別売買金額をみると、2,869億円の売り越しとなっています。12週間振りの売り越しです。
米国株式市場の下落により、外国人投資家はアセットアロケーション上で、株式の組み入れ比率を引き下げた可能性があります。その場合、たとえ日本株の割安感が強まったとしても、いったんポジション調整のため、保有している日本株を売ることになります。
下記は、寄り付きの外資系証券の売買状況です。8月3日まで10営業日連続で売り越しとなっています。
下記は日経平均の週ベースの一目均衡表です。中期での上昇トレンドが崩れたようです。雲が下値抵抗帯として機能しています。
下記は日ベースの一目均衡表です。当面、下値模索の展開が続くと思われます。
なお、8月3日のシカゴ日経平均先物の終値は16,680円であり(大証の終値は17,010円)、週明けの相場は売りから始まる見込みです。
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