株価のバリュエーション指標は良好
米国株式は過去最高値を更新中で、他の先進諸国の株価も大幅に上昇しています。
同じく、新興国の株価指数も過去最高値を更新中です。
こうした中で、日本の株価はいまひとつ力強さに欠けています。下記はMSCI(モルガンスタンレー・キャピタルインターナショナル)社が算出している米国と日本の株価指数ですが、日本の弱さが目立っています。
ただし、両国の株価指数の比率(=米国÷日本)をみれば、高値圏に入っており、日本が相対的に出遅れていることを示しています。
さて、ここで日本の株価のバリュエーション指標を再確認しておきましょう。
下記は、TOPIXベースの予想EPSの推移です。2008年3月期決算の発表を受けて、予想EPSは上昇基調となっています。
この結果、予想PERが低下し、TOPIXベースの予想PERは6月15日時点で19.95倍まで低下しています。
予想PERの低下により、株価のバリュエーション指標のひとつであるイールドスプレッド(=10年国債利回り-株式の益回り)は-3.10%となり、債券と比べて株価が割安であることを示唆しています。
ちなみに、TOPIXベースの予想配当利回りと、株価純資産倍率(PBR)のチャートは下記の通りです。
企業の配当意識の高まりで、予想配当利回りは高水準を維持しています。
TOPIX全体でみれば、株価のバリュエーション指標は、日本株が割安であることを示唆しています。
外国人投資家は、いずれこの事実に注目して、日本株に注目する可能性が高いとみています。
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