ドルインデックスが上昇!投機資金の流れに変化があるか? | COTレポートの読み方

ドルインデックスが上昇!投機資金の流れに変化があるか?

筆者は、米ドルの強弱をみる上で、ドルインデックスの動きに注目しています。

6月8日時点のドルインデックスは82.691ポイントで、前週末(6月1日)の終値(82.322ポイント)に比べて0.369ポイント上昇しています。


ドルインデックス一目均衡表

ドルインデックスの推移


 チャートをみてわかるように、ドルインデックスは大底をつけた可能性があります。これまで対ドルで上昇トレンドが続いていたユーロも調整局面に入っており、ドル円相場も円安基調が継続しています。


ユーロドルの推移

ドル円の推移


 これは、投機資金(ホットマネー)が米国内に還流していることを示す兆候かもしれません。折りしも世界的に再び長期金利が上昇する傾向が見受けられます。


 投資家のリスク許容度の低下から、新興国の資産から、先進国の資産、特に米国の資産を選考する流れが生まれる可能性があります。今後、投機資金の流れが変わるかどうか、ドルインデックスの動きに注目する必要があります。


 なお、主要6通貨(ユーロ、円、英ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル)の対米ドルでの投機筋(ノン・コマーシャルズ)のポジションを合計したものが下記のグラフです。


 6月5日時点では85,681枚の売り越しとなっています(売り越し枚数は2週間連続で増加)。ヘッジファンドやCTAなどの投機筋は、米ドルの売りスタンスを維持しているようです。


IMM通貨先物


 下記はNYBOTに上場されているドルインデックス先物取引の、投機筋のポジション動向を示したグラフです。6月5日時点では、14,531枚の売り越しとなっています。売り越し枚数は5週間連続で減少していますが、ヘッジファンドなどの投機筋はまだ売り越しスタンスを継続しています。


NYBOT通貨先物


 ドルインデックスの上昇トレンドが強まるかどうかをみる上で、投機筋のスタンスに注目する必要があります。


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