「この作品を作る人は、どんな人なのだろう。」と
知りたくなることはありませんか？
ビーズワークをメインに制作されている作家の皆さまに
じっくりとお話を伺って、
作品に込める想いやモノヅクリへの信条を、
エピソードをまじえてお伝えいたします。
あなたの心に響く作家さんに出逢えますように。
【聞き手】
日本コスチュームジュエリー協会 代表理事 木坂牧子
【インタビュー日時】
2024年6月21日
第４回は、工藤嘉子さんです。
【Profile】
工藤 嘉子（くどう よしこ） 千葉県南房総市在住
幼い頃から自然に囲まれた環境の中で育ち草花の美しさに魅せられ鳥や虫の声に耳を傾ける日々を過ごす。
美術と音楽に深い関心を持ち、結婚後には建築士の資格を取り造形美に関心を寄せる。
会社員時代は住宅機器メーカーにてCADで図面を描く仕事に従事。
退社後にビーズアートを我流で始める。
天然石や様々な素材を使用したアートジュエリー、コスチュームジュエリーを制作。
自然をモチーフにした独創的な作品を作り、多くの国内コンテストで受賞。
2018年ＡＪＣクリエイターズコンテストにて『陽月華鳥シリーズ～弓馬の祈り～』が大賞の内閣総理大臣賞受賞。
2012年プレシャスジュエリーHANA設立、現在は毎月東京や大阪の百貨店に出展している。
アートジュエリーを得意とする一方、百貨店では、天然石やヴェネチアンガラスなどを用いたカジュアルモードなコスチュームジュエリーも人気。
今後はアートジュエリーに加え、素材にこだわらずジュエリーの枠を超えた独創的な世界観を色や形で表現しながら自分が目指す唯一無二の装飾作品も制作していきたい。
個展でいきなり大反響
もともとは、住宅機器メーカーでシステムキッチンなどのデザイン設計の仕事をしていました。実は、インテリアコーディネーターや二級建築士の資格も持っています。
大阪への出張などこなしながら続けた仕事も、3人目の子供の保育園問題やその他いろいろ事情が重なって、どうしても続けられなくなり、在宅勤務をすることになりました。17年近く、続けたでしょうか。子供が大きくなるにつれ、少しずつ時間に余裕ができて、趣味でアクセサリーを作って、ビーズフレンドに投稿したら、3回連続準グランプリをいただいたりして。
そうこうして作りためた作品のお披露目にと思ってギャラリーで個展を開いたところ、すごい反響で、地元の新聞社から取材も来ました。
催事デビューは、日本橋三越
介護していた母が亡くなって、2011年ごろ、作家を仕事としてやっていきたいと考えるようになり、在宅勤務に区切りをつけました。
ビジネスの勉強会や異業種交流会にも参加しました。その交流会で知り合った方が、私の作品を、お義母さまへプレゼントしてくださったら、ものすごく気に入っていただいて。それで、そのお義母さまが、何と、企画会社の社長さんだったんですね。それで、日本橋三越に出てみない？とお声掛けいただきました。
初めて出させていただく百貨店が、日本橋三越なんて、本当にラッキーでした。ミラクルは、続くもので、隣に出展していた洋服の作家さんが、「あなたの作品は、関西に受けると思う。大阪に行ってみたら？」と、今度は、大阪梅田の阪急にご縁を繋いでくださって。本当に、ご縁に恵まれていると、振り返っても、つくづく思います。
主人が夢から応援。4回目で大賞
AJCクリエイターズコレクションの大賞は、どうしても取りたかったんです。1回目のチャレンジは、2015年で、佳作。2年目、特別奨励賞。3年目、銀賞、と1ランクずつ上がっての4年目でした。前年の2017年に、主人を病気で亡くして、気持ちが落ち込んで、創作に入れなくて。そうしたら、主人が夢に出て来て、「作れなくなったら、こっちの世界に来い。」と。これで、奮起して、打ち込んで作ったのが、2018年大賞「内閣総理大臣賞」を受賞した「弓馬の祈り」です。
下鴨神社の流鏑馬をモチーフにした作品なのですが、評価が分かれるのではと弱気になっていたら、また、主人が夢に。私を助手席に乗せて車で賑わうお祭りに連れて行ってくれて、すごく幸せな時間を一緒に過ごしました。なんとなく、この夢で、大賞が取れるような感覚になり、数日後、大賞のメールが届きました。
作家本人も、作品の一部
私が心掛けているのは、「常に１２０％」
作品を作ることも、もちろん全力で作りますが、お客さまに作品を提供する側の私自身が、その作品に合う人物でありたいと思います。メンタルだけでなく、ビジュアルも含めて、トータルで。
それで、ファッションコンサルの方にアドバイスを求めて、長かった髪をバッサリ切ってイメチェンしましたし、コスチュームジュエリー作家として、お客さまに素敵と思っていただける外見と所作を磨きました。
所作は、気持ちを動きで相手にお伝えするもの。例えば、作品をお買い求めいただいてお渡しするときも、「大切なものを感謝の気持ちを込めて」を表そうとすれば、ハイっとワンアクションで手渡すのではなく、いったん自分の胸に寄せてひと呼吸置いてお渡しするというふうに。
作品づくり、接客、販売と全てを通して、私という作家のスタンスが伝わるスタイルを目指しています。
お客さまに愛されるHANA
2012年にブランドを立ち上げたとき、分かりやすくて、すぐ思い出してもらえる名前がいいと思って、「プレシャス＝大切なもの」という意味をこめて、『プレシャスジュエリーＨＡＮＡ』と名付けました。ＨＡＮＡは、女の子が生まれたら、付けたいと思っていたくらい好きな名前です。フォントも、シンプルで読みやすいものを選びました。
我が子のように大切な「プレシャスジュエリーＨＡＮＡ」は、お蔭さまで、皆さまに「ＨＡＮＡさん、ＨＡＮＡさん」とご愛顧いただいています。
気持ちが上がるジュエリーを
気持ちが上がるということは、本当に人間にとって大事なことだと思います。私のジュエリーで、その日一日、気持ちよく過ごせたり、生活の中で、ふっと気持ちが上がる一助となれば。
HANAのジュエリーを身につけてもらって、幸せを感じてくれた人の家族もハッピーになって、そうすると、家族の周りの人、強いては、世の中も良くなっていくくらいの気持ちで、作品をお届けしていきたいと思います。
ギャラリー
AJCクリエイターズコレクション2018：大賞（内閣総理大臣賞）
「弓馬の祈り」
放たれた矢が的にパンっと当たった瞬間の迸るエネルギーを表現しました。右側が、人と馬を繋ぐ手綱。中心の左には、馬の毛並み。流鏑馬は、五穀豊穣・天下太平を祈る行事。その思いを作品に載せています。
2018年 パリ カルーゼル・デュ・ルーブル「サロン・アート・ショッピング・パリ」出展作品
石庭からインスパイヤ。ルーブル美術館の横のイベントスペースで開催されたアート展示販売会に、ジュエリーを額装して、アートとして出品。
オートクチュールビーズ刺繡ジュエリーの技法で試作した作品。今の自分の技法で、想い描くデザインが表現できないとき、新しいテクニックを求めてチャレンジします。
ピンク色の部分は、「恋心」。白は、秘めた自分。ポッと恋が芽生えた瞬間を表現した作品。
展示会では、イメージをお客さまと共有できたらという思いで、作品と一緒にお花をディスプレイします。
個展風景
催事風景
工藤嘉子さんの連絡先
hana.yoshiko0507@gmail.com
公式サイト＆SNS
工藤さんの作品は、ここで購入できます！
通常は、百貨店出展時、個展出展時にお求めいただけます。
（SNSで随時出展のお知らせをしています）
受賞歴
2015年 AJCクリエイターズコレクション 2015：佳作 受賞
コスチュームジュエリーアワード 2015
ジャパンウェディング部門：佳作 受賞
ハワイウェディング部門：佳作 受賞
2016年 AJCクリエイターズコレクション 2016：特別奨励賞（渡辺マリ賞）受賞
クリエイト・ユア・スタイル デザインコンテスト 2016：審査員特別賞 受賞
2017年 AJCクリエイターズコレクション2017：銀賞（一般財団法人 生涯学習開発財団賞）受賞
クリエイト・ユア・スタイル デザインコンテスト2017：審査員特別賞 受賞
2018年 AJCクリエイターズコレクション2018：大賞（内閣総理大臣賞）受賞
2018年 パリ カルーゼル・デュ・ルーブル「サロン・アート・ショッピング・パリ」出展（5月）
工藤さんの作品を、ぜひ、リアルでご覧ください
■2024年12月末までの催事
8月14日～20日 展示販売（松坂屋上野店）
8月22日～28日 展示販売（東武百貨店池袋店）
9月11日～17日 展示販売（阪急うめだ本店）
10月3日～9日 展示販売（南房総市アートスペース風ギャラリー）
12月4日～10日 展示販売（松坂屋上野店）
お問合せください
市販のアクセサリーにないものをお探しの方作家の自由な発想と緻密な手仕事で、
イメージを超えるジュエリーをお届けいたします。
✔ 個性を装いで表現
✔ スタイリングをアップグレード
✔ 舞台や撮影の衣装
「作家紹介」のページに掲載の作品について、 購入/レンタルをご希望の方は、 当協会もしくは作家にお問い合わせくださいませ。
ご要望に沿って作家/作品をお探しいたします。
オーダーも可能です。
個人/法人、コスチュームジュエリーに関するあらゆるリクエストにお応えいたします。
ご相談ください。
日本コスチュームジュエリー協会
info@jcja.or.jp
090-9610-0343
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【お問い合わせ先】
日本コスチュームジュエリー協会
info@jcja.or.jp