最近、大手サッシ会社の防火性能不足がニュースで取り上げられております。
本来、草加にある建材試験センターの試験を受けなくてはならないものが、紙だけで判断された結果といわれていますが、実は根はもっと深いところにあります。
それは経費と価格の問題。
建材試験センターの試験を受けるにはそれなりの費用がかかりますし、今の建築基準法の防火規定を全て満たすとすると、今の価格からざっくり5割以上値上げをしないと利益が出ないのです。
またこの他、防犯規格、ハートビル規格、エコ法など、サッシやカーテンウォール業界を取り巻く規格は数多くあります。
だからと言ってそうそう値上げをしては売れません。
したがってサッシ協会やカーテンウォール工業会にも幅を利かすいわゆるサッシ大手4社は、防火協会でも何とか経費増をかわそうと自分たちに有利な紙判定基準を設け、問題が指摘されるまで頬かむりをし続けようとしました。
自分たちよりも弱い中小の参加メーカーを守るためという、ご立派な申し入れはありましたが、あくまで自分たちの利益を守るためであったことは、その後の中小の倒産や統合を見れば明らかです。
以前、防火性能を満たすために水分を含ませた不燃材を供試体(きょうしたい:試験を受ける試験体のこと)に使ったとして告発され、廃業に追い込まれた業界1位のNチアスという会社がありました。
この恩恵にあずかり、今や建築不燃材市場を独占して高値安定利益を続けているK之島化学という会社があります。
しかしここの供試体も、実はNチアスが試験に使ったそれと、実は大差ないのです。
建築業界は未だに、深いグレイ・クラウドに包まれています。