「英語で授業」は成功するか? | Black Swan - 国際人養成所

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昨年末から移住体験コラム英語コラムを連載させていただいているNZ移住留学Downtown Deskの代表なおさんがFBでこんなニュースをシェアされていました。

<教科書検定>「英語で授業」基本に 現場に戸惑い

きっと日本にいる頃から計画自体は始まっていたんだと思いますが、あらためてこのニュースを読んでみると本当にひどい

息子に日本の普通の学校で英語教育を受けさせなくて本当に良かった!

と心の底からそう思えます。(´;ω;`)


別に自分が受けてきた昔ながらの英語教育も問題ありありなので試験対策偏重の文法重視とか構文重視を肯定するつもりはありませんが、英語が話せない教師に「授業は英語で行うように」って指導したらグダグダになるのは火を見るより明らかなんですが・・・批判されているとはいえ日本人が文法だけは他の非英語圏の人と比べて見劣りしないというのは事実で、これをコアスキルにして英語でのコミュニケーション能力を伸ばしている人も少なからずいます。きっとこの唯一のアドバンテージさえもこの新しい指導要領によって取り除かれると予言しておきます。

そもそも「じゃー今日から英語で授業ね!」って程簡単に英語で授業なんてできるわけないんですよ。英語を英語で教えること自体は必要なことだし、最終的には絶対そうすべきです。でも、本来それって数10年スパンで国家的に計画するような類の話ですよね?大学の教職課程で日常の半分は英語漬けになって訓練してもそれでも足りないくらいだと思いますが、今英語の先生になっている人達がその課程を経ているとは到底思えません。数年前の調査では高校英語教師の平均でもTOEIC 650点らしいので教えるのではなく教わるレベルの人達が教師になっている情けない状況なのに、その底上げもされてないまま更に経験のない「英語で話す」授業に切り替えるのは自殺行為以外の何者でもありません。


とまあ批判するのは誰でもできる、それくらいの愚策なんですが、じゃーできるだけ早急に先生も生徒もコミュニケーション能力を底上げできる方法はないのか?を自分なりに考えてみました。

受験科目にスピーキングを追加しちゃえばいいんじゃないでしょうか!?
しかも現状の受験科目の英語はそのまま残しておいて、配点はスピーキングも同じくらいにして。


日本は旧態依然としたお受験至上主義の国です。ずっと批判されてきながら、その部分は一向に変わらないどころか、首都圏などでは受験の低年齢化に拍車がかかっているようにすら感じます。

だったらいっそのことそれを利用しちゃえばいいんじゃないかと。

お受験大好きな国民なんだから、受験科目に英語のスピーキングが追加されれば先生も生徒も血眼でなんとかしよう!と思い始めます。スピーキングの試験は面接官も英語で質問してくるので、聞いてわかる力(リスニング能力)も同時に向上しなければなりません。今のCDが流れてマークシートで答えるような試験形式よりよっぽど実践的ですよ。
英語が最も上達するパターンは「自分の好きな事に英語が絡むこと」ですが、その次は「英語を使う必然があること」です。多くの日本人にとって受験が依然として必然なのであれば、そこに科目として追加することで日本国中が本気で力を入れ始めます。効果はすぐに表れ始めるでしょう。


もちろん解決しなければいけない課題は山ほどあります。

まず受験を実施する大学や高校で質の高い面接官を確保しなければなりません。日本人英語だとどんなに流暢でも同じ日本人にはわかっちゃうので、できれば教育を受けた外国人や帰国子女(大学からの留学組みとかはなしで)を採用する国を挙げてのシステムが必要です。
受け入れ側がそうして変わっていくと、受験生をかかえる学校側でも付け焼刃ではなく本当のEnglish Speakerを教員として採用しないと有名校進学率が落ちてしまうので、今のお遊び程度のALTを超えた要員とカリキュラムを計画し始めるはずです。
いずれにしても受験という強いニーズがあれば結構スムーズに進むと思いますよ。民間の英会話スクールもスピーキング対策コースみたいなのを売りにした商売が成り立つのでまた活況を呈するようになります。

受験生にとっては現在の文法中心の英語にプラスしてスピーキングが1科目が増えるのは相当な負担でしょうが、こればかりは

がんばってくれ!ヽ(゚◇゚ )ノ

としか言いようがありません。だって、他の非英語圏の国に比べて圧倒的に英語のコミュニケーションが下手でそれによって国力を奪われようとしてるんですから、若い子達にもっとがんばってもらう以外に日本を衰退の道から救う方法はないんです。大丈夫、若いうちは少しくらいなら無理も効くし、英語でコミュニケーションできる喜びを知ったらこの科目は苦にならなくなるので。

受験は公平性が重要なのにスピーキングによる面接だと面接官次第で客観的な採点ができないのではないか?という文句も聞こえてきそうです。が、2次試験で小論文や英作文やらせる学校も多々あるので、あれだって完全な客観的採点は無理ですよね?それと同じレベルだと思います。
だいたい社会に出てペーパーテストだけで何かが決まることなんてないんだから、そういう荒波に揉まれる練習だと思えば早いうちに経験しておいた方が絶対本人のためになります。


今Wellingtonに出張中で週末にでもゆっくり書こうと思っていたんですが、あまりにも腹立たしかったので一気に書いてしまいました。むかっ

英語の教育に携わる方、現状の英語教育に疑問をお持ちの方、今回の文科省の新しい指針に対してでも僕の極論についてでも構いませんので是非コメントをお願いします!


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