親愛なるTigerへ | Black Swan - 国際人養成所

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洋楽の英文フレーズ解説、英語上達のヒミツなど、国際人になるための情報満載!

Tiger、(うちの息子の愛称です、プレイボーイのゴルファーじゃありません)

洋楽に興味を持ってくれてありがとう!

このブログの記事はTigerが生まれて初めて自分で気に入った洋楽曲の英語を、Tigerに説明するために書いてます。
今週プレゼントしたCDと一緒に、Tigerが英語が話せるようになった頃にまた思い出しながら読み返してくれると嬉しいな。

じゃーまずは動画のリンクから。

It's Not Over by Daughtry

さて、ここからが本番!いつもは歌詞の面白いフレーズを3つくらい説明してるんだけど、今日はTigerのために歌詞全部説明するから。

まずこの歌が全体的にどんなことを歌ってるかを説明しよう。歌詞を理解するためにはそれをちゃんと理解していないと、同じ英語でも意味が変わっちゃうからね。

歌ってる男の人には彼女がいて、きっと大ゲンカか何かしちゃったんだろうね。彼女は彼の元を去っていった。でも、彼はやっぱり彼女のことが大好きで、仲直りしてもう一度やり直そう、って言ってる。そんな気持ちを歌った曲なんだ。

じゃー次に歌詞を1行づつ見ていこう。
行に番号を振ってるけど、英語の歌って同じ歌詞の繰り返しが多いから、2回目以降に出てきた歌詞は同じ番号を振って説明は飛ばすね。

<1番>
1. I was blown away.(俺は打ちのめされた。)
「blow away」は『吹き飛ばす』という意味。
・The bomb blew away the car.(爆弾が車を吹き飛ばした。)
みたいに使うんだけど、全ての動詞は「過去分詞」っていう形にすると「~されている」っていう形容詞になるんだ。「blown away」がその過去分詞の形。形容詞だからbe動詞を使うと主語の状態を表すことができて、
「I(俺)was(=)blown away(吹き飛ばされている)」
って作りになってる。もちろんbe動詞が「was」だから過去のことね。
ただ、ここでは失恋で気持ちが『吹き飛ばされた』んだから、パパは『打ちのめされた』って日本語にしてる。

2. What could I say?(俺が何を言えたっていうんだ?)
現在形は「What can I say?(俺は何を言えるんだ?)」。canが過去形になっただけだから簡単!
日本語でも同じだけど、『何が言えたっていうんだ?』って聞く時は『何も言えなかった』という裏の意味があるんだよね。

3. It all seemed to make sense.(それは全く筋が通ってるみたいに思えた。)
まず「all」が邪魔だから「It seemed to make sense.」として考えてみよう。
主語の「it」は何か具体的なもののことじゃなくて、彼女が彼を捨てて去っていったことを指してる。
「seem」って動詞は初めてだよね?これは「seem to 動詞」って他の動詞と組み合わせて『~みたいに思える』って意味になる。
あと「make sense」はこの組み合わせで『筋が通っている、道理に適っている』っていう意味の動詞だからこのまんまで覚えておこうね。
最後に、最初で外した「all」だけど、これは『全く、完全に』という意味を文章全体に加える働きをしてるんだ。ちょっと難しい使い方だから、まずは「all」がない文の意味がわかるようにしようね。

4. You've taken away everything,(君は全てを奪い去ってしまった。)
省略しなければ「You have taken away everything.」で、これはまだ教えてない現在完了形って形なんだよ。
普通の過去形と何が違うかっていうと、「You took away everything.」だと過去奪い去ったのは事実だけど、その後返してくれて今はまたあるのかもしれないんだ。でも、今あるかどうかは関係なく、過去に奪い去ったという行いだけを説明しているのが過去形。
これが現在完了形になると、奪い去っちゃったから今はもうない、ということが含まれてくる。奪い去ったのがいつかは言ってないけど、今ないんだからそんなに昔のことじゃない、ということも予想できるんだよね。
日本語ではこの2つを区別することはほとんどないから、この歌詞の文で覚えてしまおう。

5. and I can't deal with that.(そして俺はそれを整理できずにいる。)
「deal with~」は『~を処理する、~を対処する』という意味。「that」は上の4で起こったことを言ってるから、気持ちの整理ができてない感じだね。

6. I try to see the good in life,(俺は人生のいい面を見ようとするけど、)
「try」って動詞も「try to 動詞」で『~しようとする』という意味でよく使われるんだ。上の3でも「seem to 動詞」って出てきたけど、二つの動詞の後ろの方を「to+動詞」にすることで意味を合体することがよくある。
・I want to drink water.
もそうだったよね?

7. but good things in life are hard to find.(人生のいい面なんて簡単に見つかるもんじゃない。)
この行は前の6行目とつながっていて、実は「6. the good=7. good things」なんだ。6行目の方の使い方は見たことないだろうけど、「the+形容詞」で人全体(例えばthe richでお金持ち)や『~な事』(例えばthe impossibleで不可能なこと)を表すことができる。
次に「hard to find」のところだけど、この「形容詞 to 動詞」、英語ではスゴく良くでてくる形なんだよ。例を挙げると「easy to learn(覚えやすい)」や「difficult to use(使いにくい)」など。「to 動詞」が形容詞を説明してる感じだね。

8. I'll blow it away, blow it away.(こんな気分、吹き飛ばしてやる。)
これは1行目の「blown away」が元に戻った形だね。最初は自分がショックで吹き飛ばされたけど、そんな落ち込んだ気持ち(it)を今度は自分が吹き飛ばすつもりみたいだ(笑。

9. Can we make this something good?(これを何かいい方に変えられるんだろうか?)
この「make」の使い方は面白いよ。「make XX YY」で『XXをYYにする』という意味になるんだ。
・I will make you bilingual.(パパが君をバイリンガルにしてあげよう。)
みたいに使う。
それから、「good」みたいな形容詞は普通「good boy」のように名詞の前に付くんだけど、「something」「anything」「nothing」やそれに似た名詞の時だけは後ろに付くので慣れておこうね。

10. Well, I'll try to do it right this time around.(今度こそうまくやれるよう努力するよ。)
また出たね、「try to 動詞」。ここでは「do it right」をしようとする、という意味になるよね。
この「right」は『正しく』って意味で、どうやって「do it」するのかを表してるんだ。反対は「wrong」。なんかまずいことやっちゃった時には、これからパパが
・You did it all wrong!
って言うから反省するように。(笑
最後の「this time around」の「this time」は『今回』。その機会がもう一度ぐるっと回って(around)きたから『今度こそ』って訳になってるんだよね。

11. Let's start over.(もう一度最初から始めよう。)
この歌にはサビ(一番盛り上がるところ)に2つの「over」が出てくるね。それぞれ意味が違うから色んな使い方に触れるという意味ではちょうどいいかも。
こちらの「over」は動詞に『繰り返し』って意味を与えるんだ。もっと極端な例だと
・I was watching the show over and over again.(私はそのショーを何度も繰り返し見ていた。)
って使い方もあったりする。

10. I'll try to do it right this time around.(今度こそうまくやれるよう努力するよ。)
12. It's not over.(まだ終わっちゃいないぜ。)
そしてこっちの「over」、これは11行目と違い『終わっている』って意味になるんだ。普通はbe動詞と一緒に、
・We are over.(私たち、もう終わりだね。)
とか
・School is over(学校が終わった。)
のように使われるんだよね。

13. 'Cause a part of me is dead and in the ground.(俺の一部は死んで地面に埋まってるから。)
「'cause」は「because」の最初が省略された形で、歌詞や会話でよく使われるんだよ。
意味は訳の通りだから難しいところはないけど、12行目の「It's not over.」の理由がこのラインだとすると、ちょっとつながりがわかんないよね?多分『君を怒らせてしまった僕の嫌な部分はもう捨てて(死んで)しまった、だからまだやり直せる』ということじゃないかと思うんだけど、パパここだけはちょっと自信なし。。。

14. This love is killing me,(この愛は俺を死ぬほど苦しめてる。)
直訳すると『この愛が俺を殺している。』、英語って大げさだよね。(笑
今の季節だと
・This summer heat is killing me!(暑くて死にそう!)
みたいにも使えるよ。

15. but you're the only one.(でも君がたった一人の人なんだ。)
「one」っていう単語はこうやって『一人の人』を表すことがたまにある。オンリーワンでもう日本語にもなってるけど、英語では必ず「the」が付くんだ。世界に一つしかないものには「the」を付けることになってて、「only」が『たった一つ(一人)の』って意味だと100%「the」が付く。

12. It's not over.(まだ終わっちゃいないぜ。)

<2番>
16. Taken all I could take,(もらえるものは全てもらった。)
ここはわかりにくいね~。最初の「Taken」の前に「I have」が省略されてるので元の文は「I have taken all I could take」になって、4行目で説明した現在完了形だということがわかるよね?
普通の会話ではめったに省略されないけど、洋楽の歌詞はこういう省略がとっても多いから、いきなり動詞から始まってたりして「変だな」と思う時は何か省略されてるかも?って考えてみて。
取ってっちゃったのは「all I could take」なんだけど、「all」って後ろの文章を受けて『~なもの全て』っていう名詞を作っちゃうんだ。
・Love is all I need.(愛が僕の必要としているもの全て。)
というフレーズも洋楽の歌詞ではよく出てくるよ。

17. and I cannot wait.(そしてもう待っていられない。)
ここは「wait(待つ)」という動詞がわかればわかるよね?

18. We're wasting too much time.(俺たちは時間を無駄にし過ぎてる。)
「waste」という動詞は『無駄にする』という意味。現在進行形の「-ing形」を作るために最後のeが消えてるところは注意だね。
「too much time」の「much(たくさん)」は「time(時間)」の多さを表す形容詞だけど、時間は英語だと量が数えられないから「much」なんだ。
じゃー数えられる名詞だと何になるだろう?そう、正解は「many」だよね。
・There are too many chairs in this room.(この部屋にはイスが多すぎる。)

19. Being strong, holding on.(強くなって、踏ん張って、)
これは分詞構文っていって、高校なんかで習うすごく難しい表現なんだよね。。。主語もbe動詞もなく突然「-ing」で始まってるからちょっと変に感じるかもしれないけど、何か省略されてるわけじゃないんだ。話す時はほとんど使われることなくて、こういった曲の歌詞とか本や新聞の文章でよく目にするね。
今のところは「-ing形で突然始まる文章もあって、『~しながら』って意味になる」くらいわかってればいいよ。

20. Can't let it bring us down.(引きずりおろされるわけにはいかない。)
ここもまた主語の「I」が省略されてるんだけど、ここのポイントはやっぱり「let」という動詞だね。
「let」は『(許可して)~をさせる、~することを許す』って意味なんだ。で、形は
「let+許可される人・もの+動詞」
という風になるんだよね。例えば
・I'll let you use my PC.(君に僕のPCを使わせてあげるよ。)
とか、トイレに行きたい時なんかは
・Please let me go to the bathroom.(トイレに行かせてください。)
みたいに言えて、普段の生活でも使う機会がとても多い単語なんだよね。

21. My life with you means everything,(俺の人生は君がいてこそ全てだから、)
どこで切るかが難しい文だけど、「My life with you(君と一緒の人生)」が主語なんだよね。で、それが「means everything(全てを意味する)」なんだけど、ちょっと日本語にすると変だよね?
これと同じ意味を表すことになるんだけど、
・My life without you means nothing.(君がいない人生なんて意味がない)
という言い方の方が英語でも多いかな?という気がする。

22. so I won't give up that easily.(そんなに簡単にあきらめはしない。)
「so」というのは2つの文をつなぐ接続詞で、21行目が原因、22行目が結果なんだ。なので、この歌詞のように「21行目, so 22行目」ということもできるし、逆に原因の文の方に「because」を付けて「22行目 because 21行目」と入れ替えることもできるんだよ。
それから、最後から2つ目の「that」だけど、これは今まで見たことないんじゃないかな?
これは「very」なんかと同じ「形容詞や副詞にさらに色を付ける副詞」で、『そんなに~』って意味になる。例えば
・You are not stupid.
だと『あなたはバカじゃない。』って単なる否定だけど、
・You are not that stupid.
だと『あなたは(周りの人が言うほど)そんなにバカじゃない。』ってことになるんだ。

8. I'll blow it away, blow it away.(こんな気分、吹き飛ばしてやる。)
9. Can we make this something good?(これを何かいい方に変えられるんだろうか?)
23. 'Cause it's all misunderstood.(だって全くの誤解なんだから。)
「'Cause」は13行目で説明してるよね。ここでも「all」は3行目と同じ意味だから取っ払って考えよう。そうすると、「it's (it is) misunderstood.」になるんだけど、「misunerstood」は誤解するって意味の「misunderstand」の過去分詞形。
覚えてるかな、1行目。そう、ここでは『誤解されている』という形容詞にまたなるんだ。

10. Well, I'll try to do it right this time around.(今度こそうまくやれるよう努力するよ。)
11. Let's start over.(もう一度最初から始めよう。)
10. I'll try to do it right this time around.(今度こそうまくやれるよう努力するよ。)
12. It's not over.(まだ終わっちゃいないぜ。)
13. 'Cause a part of me is dead and in the ground.(俺の一部は死んで地面に埋まってるから。)
14. This love is killing me,(この愛は俺を死ぬほど苦しめてる。)
15. but you're the only one.(でも君がたった一人の人なんだ。)
12. It's not over.(まだ終わっちゃいないぜ。)

<ブリッジ>
24. We can't let this get away.(俺たちはこれを手放すわけにはいかない)
また出たね、「let」。「get away」は『逃げる』って意味だから、直訳だと『これを逃げるさせることはできない』になる。
「this」は歌詞の流れから推測するしかないんだけど、この男の人の心の中にある彼女への「愛」だね。

25. Let it out, let it out.(本当の気持ちをぶちまけてくれ)
またなんだけど、この「let」はよく見ると動詞がないよね?
「in」と「out」は例外的に「let」の文の中で動詞抜きで使われることが結構あるんだよ。
・Let me in!(中に入れてよ!・・・悪さして家の外に叩き出された子供が叫んでる感じ)
これも「itって何?」って感じがすると思うけど、ここは彼女に語りかけてるところだから、彼に対する彼女の不満とか、そういう感情を隠さず外に出して教えてくれ、って言ってるんだよね。

26. Don't get caught up in yourself.(自分の中だけに気持ちを閉じ込めないで。)
「caught up(過去分詞)」の元の形「catch up」には『動けなくする』とか『追いつく』とか色々意味があるんだけど、ここは『動けなくする』という意味が近いんじゃないかな。
で、過去分詞については1行目で説明してる通り、『動けなくされる』っていう形容詞になるんだったよね?1行目との違いはbe動詞じゃなくて「get」という動詞が使われてるところ。「get」には『~になる』っていう状態の変化を表す意味があるから『in yourself(自分自身の中)で動けなくされるようにならないで』というのが直訳だね。

25. Let it out.(ぶちまけてくれ)

<最後のサビ繰り返し>
11. Let's start over.(もう一度最初から始めよう。)
10. I'll try to do it right this time around.(今度こそうまくやれるよう努力するよ。)
12. It's not over.(まだ終わっちゃいないぜ。)
13. 'Cause a part of me is dead and in the ground.(俺の一部は死んで地面に埋まってるから。)
14. This love is killing me,(この愛は俺を死ぬほど苦しめてる。)
15. but you're the only one.(でも君がたった一人の人なんだ。)
11. It's not over.(まだ終わっちゃいないぜ。)

11. Let's start over.(もう一度最初から始めよう。)
12. It's not over, yeah...(まだ終わっちゃいないぜ。)
14. This love is killing me,(この愛は俺を死ぬほど苦しめてる。)
15. but you're the only one.(でも君がたった一人の人なんだ。)
12. It's not over.(まだ終わっちゃいないぜ。)

(日本語訳:wannabe)

wannabeというのはパパのことね。(笑

ブログで英語を説明するのはこれが最初で最後だろうけど、Tigerはこれからもっとたくさんの洋楽に興味を持って聞いていくだろうから、歌詞カード読んで意味がわからない時はいつでもパパに聞いてね。
あと、もう曲に合わせて歌ってると思うけど、歌手と同じように歌えるようになると英語の発音がすごくきれいになるんだ。
近い将来Tigerとカラオケ行って英語の歌を歌える日がくるのを楽しみにしてるよ!

パパより。

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読者の皆さま、

最初に「長くなります」と断りを入れていなかったので「なんだこれ?」と思いながら最後まで読ませてしまったかもしれません。貴重なお時間を奪ってしまって申し訳ありませんでした。

息子(Tiger)もこの記事読みますので、よろしければコメントに息子へのメッセージなど書き込んでおいていただければ一緒に読ませたいと思います。
あ、パパの悪口以外でお願いします。(爆

全解説していて自分でも非常に驚く発見がいくつもあったので、週末にでも編集後記として気付いたところを綴ってみたいと思います。


みっしり3日間かかる大作でした。。。
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