バイリンガルができるまで(ロンドン編:Madrid出張) | Black Swan - 国際人養成所

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前回の「Brussels出張編」に続き、今日はその後に出向いたスペインはMadridのお話です。

まずそのお客さんである銀行のMadrid支店は、現地の経理課長とシステム課長さんがある程度英語を話せる程度で、他のスタッフはほとんどが英語NGという状況でした。そこで、前の会社の現法でメキシコ人の女の子をビジネスアナリストとしてコントラクト採用していました。

その子はイギリスの専門学校でITを学びそのままイギリスで仕事をしていたんですが、ビジネスアナリストという職種はまずビジネスの理解ありきで、それをシステムの機能としてどう実現していくかの青写真を描く、という仕事です。システムのテクニカルな部分はあまり知らなくても影響ないんですが、経理や銀行業務とシステム構築プロジェクトへの参画経験はかなり重要なファクターです。
で、入った時点ではその両方なし。。。簿記の基礎から銀行業務の全体像から、全てを英語で教えるところからスタートしました。

僕の固定観念(偏見)でラテン系の女性と言えば「よくしゃべる」「自己主張が強い(言うこと聞かない)」「仕事よりダンス(笑」というイメージがあったんですが、幸運なことに彼女はすごく人の話を真剣に聞いて自分のものにしようとする姿勢の子で、驚くほど知識の吸収が早かったんです。ギリシャ人の旦那さんと結婚してたんですが、やりかけた仕事がある時は残業代が付く契約でないにも関わらず終わるまで残ってるし、スペイン語でコミュニケーションが取れる人が他にいなかったこともあり2か月程でプロジェクトにとって欠くことのできない戦力になってくれていました。

ちょうどその頃、現地Madridでのヒアリングが計画されたわけです。

前回のBrussels出張から2週間後くらいで、ロンドンシステム部のリーダー、僕、メキシカンの彼女の3人でMadridまで飛びました。が、この時前のBrusselsから帰英する際の入国スタンプがなかったせいで、僕1人だけpassport controlで1時間半の足止めを食らってしまいました。誤解が解けて離れ離れになった連れの2人を追いかけるべくタクシーに空港から1人乗り込みます。
運転手のおじちゃんはひたすら人懐っこそうにスペイン語で話しかけてくるんですがまーほとんど意味はわからず、唯一聞き取れた単語は「mucho traffico(渋滞してる)」だけでした。後で支店の人に聞いたところ、僕は空港からホテルまで通常の倍の料金を払っていたそうで、運転手は「渋滞してるから大回りするよ」みたいなボッタクリの言い訳をしてたわけですね。。。
_| ̄|〇

今回も仕事の話は抜きにして、その3日間の出張でいかにもスペインらしいと思ったことを挙げていきますね(もうタイトル一切無視)。

メラメララテン系支店長
通常こんな現場のシステム導入の仕事で行く出張だと最初と最後に支店長さんに挨拶する程度なんですが、Madrid支店の支店長さんは違いました。Madridの前はアルゼンチンのBuenos Aires支店長だったという「ずっとスペイン語圏の国」を渡り歩いてきた人で、日本人なんですがもうノリが完全に日本じゃなくてラテン系。(笑

この出張、実はロンドンからだけでなく東京の銀行本店の国際部という部署からも担当者が1名日程を合わせて来てて、この担当が女性の方だったんです。しかもフランス人形のような美形
メキシカンのスリムな若い女性と本店の超美人担当者が一度に自分の支店を訪問して、この支店長のラテンの血が騒がないわけありません。赴任して間もない日本人サラリーマンの典型のようなまじめな副支店長を伴ってランチにディナーに毎日フルアテンドしてくれました。

スペインとかフランスで女性へのサヨナラの挨拶でお互いの頬を2回付けてキスするやつがありますが、あれをあんなに自然にこなす日本人は未だかつて見たことありません。ある意味尊敬に値しました。


メラメラ若者の体型
その銀行さんの支店が入ってるビルは東京だとちょうど銀座や青山のような高級ブティックが並ぶ通り沿いで、その1階にコンビニのような店があって中・高生の溜まり場のようになってました。

そこにたむろしてる中・高生のなんとスタイルのいいことビックリマークあ、もちろん男の子もスタイル良かったんだと思いますが、当然女の子しか見てません。ラブラブ!
スペインって歴史的にアフリカから侵攻されたこともあるのでモロッコとか北アフリカの血が混ざってるためだと思いますが少しエキゾチックで、とにかく出るところは出てて、ウエストが異常に細い、スラッと背が高い娘がやたらと目に付きました。

あと、Madridに行っている間にとあるソフトウェアのデモを現地でアレンジしたんですが、この時来てくれた女性担当者二人ももうモデル級、女優級の体型、顔立ちでした。支店長の鼻の下が伸びる理由がよくわかりました。

残念ながら、多くの場合その体型が維持されるのは25歳くらいまでです。ひどい時は元横綱曙、よくても北斗晶くらいには変貌しますのでご注意ください。
(((( ;°Д°))))


メラメラスペイン時間
ヨーロッパの中でも、スペインは特に「時間の流れ方が他と違うんだ」と強く思いました。
まず驚いたのが、毎朝10時にはおやつの時間があり、みんな20~30分休憩します。支店のキャンティーンに集まって、冷蔵庫の上から「業務用ですか?」ってくらい大きなドーナツの入った箱を出してきて薦められます。

そして昼休み。一応銀行なので他の会社より厳しいらしいのですが、全部で2時間の休みを前の部と後の部で交互に取るという行内ルールは全く無視されており、絶対みんな2時間きっちり取ってました。家が近い人達は自宅に帰って昼食を食べて、そのままお昼寝(Siesta)して来る人もいたようです。

夜レストランで食事をする時も、なんと午後7:00くらいでは店開いてません。だいたい午後9:00くらいから混み始め、夜中過ぎまでみんなペチャクチャおしゃべりしながら飲んでる感じです。

金曜に至ってはもっとすごくて、金融機関である銀行ですら午後3:30で一切の業務終了。最終日だったので3:30から5:00くらいまでラップアップミーティング入れてるのに、もう皆それどころじゃなくてソワソワでした。そこからMadridの長い週末が始まるんです。


メラメラスペイン料理
元々スペイン料理は昔から好きでロンドンでもよくTapasを食べてましたが、やっぱり本場はすごかったです。

まず初日(前日入りだったので火曜)の夜ですが、空港で足止めを食ってしまって時間も遅かったため、ホテルの近くの何の変哲もないBarみないなDinerみたいな場所で3人でビールを飲んだんです。つまみに頼んだハモン・セラーノ(生ハム)、もう絶品でした。日本の高級なスペイン料理店でもあれほどおいしいハモン・セラーノは未だにお目にかかれてません。

最終日の金曜のディナーはレアル・マドリッドのホームスタジアムであるエスタディオ・サンティアゴ・ベルナベウのすぐ側にあるバスク料理の店で例の支店長さんにご馳走してもらったんですが、お通し程度についてくるオリーブがこれまた秀逸でした。このオリーブがあればいくらでもワインが飲めるというくらいお酒に合う味だったんです。どうも漬け込み方にポイントがあるようで、お土産にMadridの空港でいくつか買って帰ったビン詰めのオリーブは残念ながらやっぱりちょっと違ってました。

この店の名物は牛肉の石焼で、まず焼けた石が皿代わりに一人ずつ目の前に置かれます。そして、表面だけを軽くあぶった巨大な肉の塊が運ばれてきます。それをステーキの厚さにスライスして、石の上でお好みの加減に焼いて食べるんです。調味料は岩塩と胡椒だけ。シンプル極まりない料理でしたが、あまりの美味しさに多分一人1kgずつくらいは余裕で食べてたと思います。後にも先にも一晩であんなに肉を食べたのは始めてでした。


メラメラスペインの危険
最初にタクシーでぼられたことを書いていますが、実はその程度であればまだかわいい方で、ヨーロッパの国の中でもスペインは残念ながらかなり気を付けて行動した方がよい国です。

ロンドンに赴任していた僕の先輩は、プライベートで夫婦でMadridに行って電車に乗った時、集団スリ(というより集団追い剥ぎ)に襲われたそうです。一人が突然しゃがんで先輩の両足首を押さえ、何が起こっているのか把握できない間に残りの4~5人が一斉にポケットの中やリュックの中などを手探りで物色するという荒業。その先輩は旅慣れた人だったので貴重品をリュックの奥深くに入れていて、その集団は10秒くらい探して何も見つからないとわかったら一斉に別の車両へ走り去っていったとか。
一緒にいた彼の奥さんはあまりにも大胆で早技な犯行だったため、ただただその間「ぽかーん」として見ているだけだったそうです。

あと、Madrid出張から帰ってきて1ヶ月くらいして、その支店のまじめそうだった副支店長さんが支店の近くで夜暴漢に頭を殴られてカバンを盗まれたという話を聞きました。怪我は大したことはなかったようなのですが、その支店がある通りって高級店が並ぶ目抜き通りなのに、そういう事件が起きるというのはちょっとショックでした。

食べ物も美味しいし人も温かいステキな国ですが、ちょっとした油断で嫌な思い出しか残らなくなってしまってももったいないので、もし観光やお仕事でこれから行かれる方はできるだけ団体で行動する夜に人通りの少ない場所は避ける、など少し意識しておいてくださいね。

(2010/2/1追記)
お友達のconcertmaniaさんが最近「スペインの強盗少年とホテル支配人」という記事で似たようなスペインでの恐怖体験を書かれているので是非合わせてご覧ください。

では、次回は最後の欧州拠点出張、Amsterdam編です!


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