所有格での「-s's」はあり? | Black Swan - 国際人養成所

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読者の皆様、ご無沙汰いたしております。久々の更新です。。。
m(_ _ )m

ちょっと前なんですが、自分のグルっぽを立ち上げる前に別のグルっぽでkonkon☆さんおがやんさんみーさんと所有格の問題でちょっと盛り上がったんです。

実を言うとこの時の議論が質問系の掲示板に回答を書く楽しみを知ったきっかけでもあり、内容も深くて埋もれさせるのはもったいないので再度ここで取り上げたいと思います。既にグルっぽでご覧になっている方は申し訳ありません。。。

元々はrain-bowさん

『ケンの手』の英語は「Ken's hand」ですか、それとも「the hand of Ken」ですか?

という極めてシンプルなものでした。でも、突き詰めて考えるとこれは非常に深い所有格に関する議論ができるトピックだったんです。

ベル「人's ~」と「~ of 人」
まず質問に出てくる『ケンの手は美しい』の場合、「Ken's hand」の方が多くの場合自然です。

違いはいたって感覚的なものなんですが、人や動物の場合は「-'s」を使うのが普通です。他にも「Japan's population」のように国や地域、「company's headquarter」のような組織も結構「's」が多いでしょう。

逆にこれら以外では「of」やその他の前置詞を使うものが多いですが、
「the train's arrival / the arrival of the train」や
「the world's highest building / the highest building in the world」
のようにどちらでもいい場合もあります。このケースは明確なルールがないので、たくさん英語に触れて感じ取るしかなさそうです。


ベル「人's ~」がいろんな意味に取れる時の表現
上記の「hand」であれば簡単なんですが、所有されるものによっては「人's ~」などの所有格ではいくつも解釈ができてしまい、意味が不明瞭になる場合があります。絵画や写真などがその典型です。
例えば「Mary's painting」だとMaryが「描いた」絵なのか「描かれた」絵なのか「所有している」絵なのか、どうにでも取れてしまうからです。関係代名詞を使わずに言い分けるとすると

・Maryが描いた絵=a painting by Mary
・Maryが描かれた絵=a painting of Mary
・Maryが所有している絵=a painting of Mary's(Maryが描いた絵、とも取れる)

という感じになります。
最初の「by」にみるように、所有格の「's」は常に「of」というわけではない、というところは重要です。他の前置詞の方が適切ということがよくありますので、言い換える時は適宜最適なものを選びましょう。


ベル「s」で終わる人名に「's」をつける時
この話はさらに追加の質問で「Chris」という「-s」で終わる人の名前を所有格にするとどうなるか?という問いに発展しました。これもあんまり突き詰めて考えることがないので意外な発見かもしれません。

右矢印~'」は一般名詞の複数形(sで終わるもの)を所有格にする場合に当てはまります。

parents => parents'(発音は変化なし)

右矢印でも、sで終わらない一般名詞の複数形では「~'s」を付けます(当たり前と言えば当たり前)。

children => children's

右矢印単数形がsで終わる一般名詞は「~'s」を付けるのが一般的なようです。

boss => boss's(発音は「ボッシ」)

右矢印次に人の名前ですが、これも、「~'s」を付けるのがより一般的なようです。

cf. Brigit Jones's Diary(発音は「ジョーンズィズ」)

右矢印ただし、古代ギリシャやローマの人名(sで終わる名前がやたら多い)などでは「~'」にする慣例があります。

cf. Socrates' idea(でも発音は「サクラティーズィズ


ベル前置詞で繋ぐ場合と名詞を連続させる場合

僕が英語という言語で好きなところなんですが、「a book of the history」の「of」が取れて単に「a history book」のように、「名詞+名詞」で表現される場合が多々あります。この例の場合は最初の名詞が後の名詞の種類を表している、つまり形容詞のような役割をしています。

これができるパターンとできないパターンを説明するのは至難の業ですが、きっとその種類がメジャーかマイナーかにより「of」を使った方がいいかどうかが違ってきます。「a history book」は本の種類としてよくある区分ですが、これが宇宙のことについて書かれた「a space book」になるとちょっと強引で、「a book about the space」の方が多くの場合ベターです。


最後の「名詞+名詞」のところは続きを書こうと思うとあと2回くら書けそうなんですが、長編解説が得意ないいめえるさんあたりに「パクるな!」と怒られそうなのでこれくらいにしておきます。
(^^;)


久々の更新なのにグルっぽの焼き直しからネタ切れの匂いを感じられた方、ご明察です。。。
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