早いもので、あの忌まわしい大震災から一年。
私は3月10日、11日と岩手の平泉にいました。
平泉は、内陸の方に位置していた為津波の被害は免れましたが、
私がお世話になっていた宿には、津波に首まで浸かり命からがら
逃げてきたというお婆さんが息子に抱えられてやって来た。
すっかり意気消沈して食事も喉を通らない感じだった。
その次の日には、お婆さんの連れのお爺さんが家が流されたと
やはり息子につれて来られた。
バラバラになった家族が息子の機転で、知り合いがいる宿なら
安心だとここを選んだそうだ。
そこの宿も、電気も止まりトイレの水も流れない勿論お風呂に入る事も出来ない。
しかし、スタッフはカイガイしくお世話をしてくれた。
私は2泊3日の予定で札幌を離れて来たので充電器も
持ってきていなければ着替えも殆ど持ってきていなかった。
3~4日経ったら帰れると気軽に考えていた。
情報もホテルのロビーで24時間なっているラジオだけだった。
2日目に一台の電話の充電が切れ3日にはもう一台の充電も無くなってしまった。
ホテルの方から携帯充電器を借りても中々うまく行かない。
そうだ役所だ!
早速役所の場所を聞いて、ブラブラ歩いて町の
被害状況などを見ながら役所に向かった。
さすが役所!
電気も点いていてテレビも新聞も見れた。
私はテレビを見てかなりショックを受けた。
新幹線は不通、仙台空港は津波で閉鎖…。
えー大変な事になっている。
きっとこれからどんどん被害が拡大していくだろう。
一刻も早く県外から来た人間は食い扶ちを減らす為に地元に
帰らなければならないと思い、そこから私の岩手大脱出劇が始まった。
毎日、役所に通いライフラインの情報収集。