情報はラジオだけになった。
ラジオも一階のロビーにしかなく、２４時間鳴らしている。
津波の被害も大変な事になっている。
仙台空港が津波で閉鎖というニュースが…。
それにしても余震がすごい。
本震が大きいだけに余震ですら５強とか５弱で
３０分おき位にやってくる。
ホテルの自動ドアは開けっ放しにしてある。
まだまだ３月で雪が降る位温度が下がっているので寒い。
しかし温度など気にするだけの余裕も無く
そんな事より、被災した方たちの事を考えたら、
時間が経つにつれ暗くなり寒くなり助かる人も助からなくなる。
夜が来るのが恐ろしい。
夕食を毛布に包まりロビーでロウソクを立てて食べている間にも
余震が襲ってくる。
建物もギシギシ、バリバリと音をたてている。
スタッフに緊張が走る。
食事が終って、８時頃だったろうか秋田から
観光に来たという二人の女性がやって来た。
途中地震に巻き込まれ遅くなったらしい。
何の為に来たのか分からない、こんな事だったら
引き返せば良かったと暗い顔で意気消沈していた。
ホテルの人にドアはスリッパで開けて寝てください。
もう一つスリッパを渡され枕元において逃げるときに使ってください。
何かあったらすぐ外に出られる格好で寝てください、と言われ部屋に戻った。
余震があるたびにエリアメールが鳴る。
廊下で声が聞こえる。
私達が部屋に入った後に何人か到着したのか…。
部屋の非常灯の電気しか付かないため日記も書けないし本も読めない。
何もする事がないのでひたすら横になるだけだった。
この日はさすがに寝た気がしなかった。