◆永久保存版・インドネシアが抱えるジレンマ | 異端のTourism Doctrine

◆永久保存版・インドネシアが抱えるジレンマ

 

 

◆永久保存版・インドネシアが抱えるジレンマ

 

さて、中国製のワクチンの接種を開始したインドネシア。

当然のことながら、ハラールと認定された結果による接種の開始だ。

MUIもハラールであるとのお墨付きを出したようなのだが____________________以下一部抜粋

 

一方、政府が大量に輸入したシノバック製ワクチンは、国内の治験で確認された効果は65・3%にとどまる。効果や安全性への懸念から、ジョコ氏が所属する闘争民主党の議員が接種を拒み、「罰金を払う方がいい。人権侵害で強制すべきではない」と声明を12日に出すなど足並みの乱れも出ている。

 

さて、ここの抜粋項目でいう処の"人権侵害"という言葉だが、満更、内政むきに発せられた言葉として読むことは早計ということかもしれない。

もちろん、ワクチンの強制接種に対する意味も込められていることは当然とするが、寧ろ、インドネシア政府に対する外交姿勢であり、中国との関係図における課題を呈した形と観ることも出来るだろう。

新疆ウイグル自治区をはじめとする中国国内の少数民族への宗教的弾圧や人種隔離、人民矯正という"人権侵害"が疑われる国のワクチンを接種しなければならないことに対するジレンマが見て取れるようである。

 

過日、"パパ"フランシスコはイラク中部のナジャフを訪れ、シーア派のシスタニ氏を訪ねたという。

 

 

この歴史的な会見の席上、宗教間の協力と友情の重要性について言葉が交わされたと報じられている。

この背景に見え隠れしているのはそれぞれの宗教が抱える宗教弾圧・信仰弾圧という側面と観ることはけして行き過ぎだとは考えることは出来まい。

20世紀半ば以降、中国共産党指導部はローマ・バチカン市国と国交の断絶状態に入り、近年に至ってようやく雪解けを見せ始めているものの、中国におけるバチカン系のカトリック教会の存在は未だ存在が認められておらず、地下教会として細々と信仰に対峙していることが漏れ伝わっている。

 

従い、イスラームにしろ、キリスト教にしろ中共指導部という同じ目の上の瘤を抱えているということになる。

呉越同舟か同床異夢かは分らぬが、信仰の自由が阻害される人権侵害に対する姿勢は、今後、宗教指導者たちから当該諸国に向け発信されていくだろうという観方も出来そうであり、その為の協調路線。いや寧ろ、その動きを大いに期待したいと考えるところではある。

 

来年の冬の北京のボイコットの声が高くなり始め、あちらこちらで観ることが出来るようになっている。

ご承知のように、ここの原稿では、昨年の早い時期に"そういう声が出るよね"ということを書かせて頂いている。

まぁ、あたりまえのことだ。

人権侵害や宗教弾圧がまかり通る国でのオリンピックの開催というのは、これまた釈然としない。

赤一色とは言わずとも、ワクチン外交の結果に準じた(殉じたw)"旗色"とは成りそうな気配ではある。

 

~了~

 

おかげさまで______________________。

 

ご注意※ ここの原稿の場合、新しい知識についてご紹介する場合、概ね引用を添付紹介させて頂いております。もともと有する知識等をご紹介する場合は原則、自分の言葉で書かせて頂いております。そのため、一部齟齬などが起こり得ることが想定されます。ご注意ください。
因みに、筆者のバックグラウンドとして、僅かばかりではございますが、世界60か国ほど海外添乗業務を通じ旅をさせて頂く機会に恵まれました。そのため浅学ながら、お客様に僅かばかりの知識の切り売りを生業としていた時期がございます~従いまして、ここの原稿もその当時からの知識を一部切り売りさせて頂いており、この程度止まりのものと存じておりますです、はい。

尚、因みにでございますが、如何様にお取りいただいても結構なのですがね(笑)