◆Plant based という考え方 | 異端のTourism Doctrine

◆Plant based という考え方

2018年度版UDAM概論汎用図 

著作権 一般社団法人国際観光政策研究所

上・・・2018年7月「新バージョン」

下・・・2014年「旧バージョン」

 

 さて、久しぶりに「そっち方面」の原稿を一本上げておきたいと思う。

これはかなりの根をつめた原稿にしなければならない関係もあるので、ここではリリースということに留めておきたい。

 日頃から私共が申し上げている考え方に「国際社会に通用する言葉を使用するべきである」というものがあることは、このブログや私どものセミナーに参加されたことがある人ならば記憶にある方もおられるのかもしれない。

 今回紹介しておきたいワードが「Plant based」、プラントベース、プラントベースドという言葉になる。

 

 こと、日本が食の分野において国際社会と比較したとき、その汎用レベルに差が出てきてしまった一つの要因にも挙げられるのだが、所謂、ローカルな取り組みとローカルなワードに終始してきたことは覆すことの出来ない事実として捉えておく必要があるだろう。

 CODEXの取り組み一つとっても、国際社会の取り組みスピードの速さと、日本の取り組みスピードでは明らかに異なる。

その結果、ハラールやコーシャという国際社会においては既に「市民権」を得ている存在ですら日本の制度とルールの中に溶かし込むことが出来ずにここ至り、ついにはHACCPを持ち出しここを切り口として取り組みを進めなくてはならなくなった経緯が見て取れる。

 

 従って、今後益々活況を呈するであろうインバウンド市場からの流入を考えた時。

最早、日本語で日本人だけが理解可能な理論を展開したり、標榜したりすることにおいては「用をなさない」ということは明々白々であるということを書き記さなければならない。

 

 今後、飲食事業現場においてはスクラップ化への動きに拍車がかかり、今から10年もすればここで申し上げていることは明らかな現実として私たちの前に突き付けられることになるだろう。

 同時にビルドはOEMやセントラルキッチン方式を中心とした飲食事業の外注化が基本潮流となっていくだろうし、この兆候は既に数年前から見え始めている。

ホテルをはじめとする宿泊施設においても、自施設が主体となった飲食提供業務はごく一部の大手ホテルや大手宿泊施設に限定され、中小の宿泊施設は外部委託への流れが完全に主流化することになる。

 即ち、これまでの日本の多種多様な食文化の地図が大きく塗り替わってしまうであろう次代がもう目の前に来つつあるということに他ならない。

 

 つまらぬ。これは、食べることを無類の喜びの一つとしている私にとっては誠につまらぬ時代が訪れようとしている。

しかしながらそれと現在を見据え将来を予測しようとすることは別の話であるからして、一抹のイラつきも湧いてしまうことすら、道理としてやっつけるより他はないのである。

 

 さてここで読者諸兄には最上段の柱である「Plant based」という言葉に注目してもらいたい。

明らかに先日まで使用していた図表と違うのはこの柱となる部分なのだが、今般、やっと納得できる柱が出来上がった。

最も理解しやすく、国際社会においてもその言葉の存在と意味が理解されやすいという、今、最もホットなワードの一つである。

日本ではまだほとんど解説を見つけることは出来ない。

 

 言い訳がましく聞こえることをお詫び申し上げなければならない。

ごめんなさい。

 

 しかし、これまで使用していた図表の柱である「ベジタリアン・ベース」という言葉にはどうしても消化しきれない違和感を抱えながら今日まで使用してきた経緯がある。

ここを解説することはまた長くなるので割愛させて頂くが、今回の「Plant based」という言葉は私どもの考え方を伝えさせていただく上でこれ以上的を射た言葉は存在しないと考えている。

 

少なくとも、食を学ばれたり、食のルールを学ばれたりベジタリアンやヴィーガン、そしてハラールなどを学ばれた方にとって、この「Plant based」というキーワードであり柱は、金科玉条の輝きをもって道を示していただけるように眺めることが出来るのではないだろうか。

 

後日、この辺りの各項目の解説に及んでみたい。

が・・・多分ここでは「やれない」と思うのであしからず。

ヤバし。"お久しぶり"にお勉強のスイッチが入った!

 

~了~