◆JATA国際観光フォーラム ① | 異端のTourism Doctrine

◆JATA国際観光フォーラム ①

トラベルビジョンさんの ニュースからご案内してみたい。


基本的に読者層が「旅行業界」の方を意識して書かれているので「専門用語」が多くなっている。

特に今回のニュースは国際観光フォーラムと云う「旅行産業従事者」向けのフォーラムでのやり取りだけに

参加者は皆さん「プロ」と云うことになる。

従って、専門用語が飛び交う議論となるだろう。


私のブログでは最下段に「専門用語」と「注釈」をつけてご紹介をしておく。

また、国際観光政策研究所のスタッフの皆さんは、これを機に専門用語の習得にもつなげて頂きたいと思う。



◆シンポジュームのタイトル「航空座席の安定確保を議論する」


という内容だった様だ。ここで私見を結論付けさせて頂くと・・・「IT運賃」全般・・・「IIT運賃」「GIT運賃」による~という業界の思惑が支配的議論だったことが判る。

残念ながら、航空業界と旅行業界では思惑にかい離がみられ、既にその溝は深いと言える。

この傾向は今からおよそ17~8年前から見られていたことだが、ここでは割愛したい。


トラベルビジョンさんの紹介でも判るように、旅行業界は「IT」運賃の供給量が絞られている。

即ち、「卸売り」量を激減させている状況になっている。

旅行業界に言わせれば「仕入れ」が出来ない。

従ってツアー造成がしにくい状況なのだ。


その結果、旅行会社は「PEX運賃」での商品造成が中心になってしまっている。

さらにツアー催行のため、チャーター便の運航を増やし利益確保を行わざるを得ない状況だといえるだろう。


正直なところ、これでは旅行会社は利益は出ないし出せない。

利益を出そうとすれば他社より高く値段設定をしなくてはならない。

そうなるとお客様からの「理解」を得ることは叶わないということになる。

従って「BtoB」のプライベートフェアー即ち、「IT」運賃を再度検討して頂きたいということになる。



航空会社には航空会社の言い分がある。

ここでは、旅行業界の云い分が中心に語られていたが・・・(JATA主催だもの当然だ)


最近の航空業界の「トレンド」は「機材の縮小化、小型化」である

何故か・・・高効率稼働、航空燃料の圧縮、機材の耐久年数の向上に起因する。

一昔前の様に「ジャンボ」でバンバンと云う時代ではない。

一部にはA380の様なハイパージャンボが就航しているが、極めて高い集客が見込まれる路線に限定している

一般路線は、先に述べたように「機材の小型化」が進んでいると言えるだろう。


とすると・・・当然、供給座席数は減ることが明らかである。

経営の合理化を推進する上での座席数の縮小、機材の小型化である。

よもや、旅行会社にプライベートフェアー・・・「IT」運賃を乱発する訳にはいかない。


そこで航空会社は考えた・・・「IT」運賃のマーケットに存在する「層」の確保をどうするか・・・

その結果の「LCC」ビジネスの登場なのだ。


航空会社は航空会社の事情があり、生き残りをかけた戦いを繰り広げている。

旅行会社は旅行会社で、今更梯子を外されたら困る!という思いもある。


両者の言い分それぞれごもっとも。

しかし・・・こうなることは判っていたはずだ。

逆にこうなることを予想しながら業態の変化、進化、を進めて来なかった業界に分が悪いと思うのは私だけか。

進めてきていればこういう議論は起きないだろうし、議論の方向は変わっているはずだ。


私の考え方だが、基本中の基本の考え方を披露しておく

「旅とは誰のものだ?」と云うことである。



「IT運賃」・・・・・・・包括運賃制度(代売機関向けの卸値運賃)

「IIT運賃」・・・・・・・個人包括運賃制度(代売機関向け個人用卸値運賃)

「GIT運賃」・・・・・・グループ包括運賃制度(代売機関向けグループ用卸値運賃)

「PEX運賃」・・・・・取り消し、変更不可の条件付き運賃制度

*以前は旅行業界は上から3つが利益確保の上で非常に重要なポジションを占めていた。

 しかし、航空業界の経営の合理化により年々「IT運賃」の供給量が減る傾向にあり、旅行会社は座席の確保のため、「PEX」運賃での仕入れを余儀なくされている。

格安航空券市場などではよく見かけられる運賃体系