◆通訳ガイド実態調査の趣旨説明書 | 異端のTourism Doctrine

◆通訳ガイド実態調査の趣旨説明書

来週の月曜日から、大阪の観光地において、実態調査に乗り出すことにしました。


同時に、日本に在する国家資格通訳案内士の加盟団体2社に対して、実態調査の趣旨説明を


明日付けでファックス、郵送をもつて送付することとなりました。


以下に、原文を掲載しておきます。



謹啓、・・・・・・・あいさつ文・・・・・・省略



さて今般、私ども国際観光政策研究所は、震災以降停滞した日本のインバウンド観光市場において

第一線でご活躍するべき、国家資格取得「通訳案内士」の皆様の、仕事の激減による就労状況の悪化を

拝察するに、心よりお見舞い申し上げる次第でございます。


けっして、仕事量が安定し、多いとは言い切れない、通訳案内士の皆様にとりましても、この度の震災に

よる現状は、決して人ごとではございませんでしょう。


どうか一日も早い、外国人観光の復興を願うと同時に、関わる皆様の状況改善が進みますことを

心よりお祈り申し上げております。




さて、ご存じのように、現在、我が国、観光庁では通訳案内士のあり方に関する検討会をはじめ、いくつかの

諮問機関の活動が行われております。


しかし、残念ながら、遅々として進まないこれらの検討会の間隙を縫い、ついにインバウンド専門旅行

会社の団体組織の中で「ツアーガイドの認定」なるシステムを稼働させ始めました。

更に、旅程管理取得を絡め、要は「添乗員」が通訳ガイド業務を行うと云うグレーゾーンでの稼働を

スタートさせたのです。

これをこの団体は「ツアーガイド」と呼んでいます。



更に、資格取得、研修~接客までの間を10日足らずのトレーニングで仕上げようとするそれは、拙速以外の

言葉が見つかりません。


私どものオフィシャルブログでも1月から申し上げておりますが、これらの団体の目指しているところは

既存の添乗員で、外国語に通じた人材の安価の活用でしかないと見ております。


既存の国家資格通訳ガイドを使役した場合の人件費と、添乗員を格安で使役した場合では倍ほどの

コストに差が出てくるでしょう

まして、6日間~8日間ともなりますと10万円からの差が発生します。

インバウンド旅行会社にとっては非常に頭の痛い問題に他なりません。


しかし、長期的な目線に立ちこの問題を考えた時、10日足らずの適当な教育で世に出された

無資格ガイドが、訪日旅客の満足度の向上を生むとは考えられず、結果、国益にかなうとは

到底考えられません。



実のところ私は、現在の国家資格通訳案内士の制度も「見直すべき」だと考えています。


この問題は、地方自治体も巻き込み検討する事案に他なりません。


即ち「地域検定取得・外国語・ローカルガイド」と「国家資格通訳案内士」の両輪稼働こそ、日本の

観光政策、制度を考えた時、有効であると考えております。


しかしながらこの立場に鑑みても、今回の無資格「ツアーガイド」と云うグレーでの稼働は容認できません。


日本のインバウンド観光の成熟を考えた時・・・どの形が最も有益であり、関わる人々にとって

有益であるか・・・

大所高所から見たうえで判断すべきことだろうと考えております。




今回私ども、国際観光政策研究所は、大阪の地で独自に、無資格観光ガイドの稼働状況の実態調査に

取り組むことにいたしました。


つきましては、大阪の観光地、数か所での不定期調査となると存じますが、有資格ガイドの皆様には

IDの提示をご協力頂きたくお願い申し上げる次第でございます。


また、今回の調査結果につきましては、適宜関係各所への報告をすると同時に、所属団体の皆様にも

ご報告申し上げる所存でございます。


甚だ、微力な活動とは存じますが、本来あるべき姿、そして未来を見据えたとき有益なあるべき姿を

模索するべく尽力してまいりたいと存じます。


何卒ご協力とご理解の程宜しくお願い申し上げます。


                                記


調 査 名 称    外国人観光客への「アテンド」の実体調査


調 査 目 的    国内法に定める要件の「実態把握」


調 査 期 間    平成23年5月23日から1カ月間(不定期)(延長を含む)


 調 査 地     大阪市内観光地、及び関西圏


調 査 内 容    通訳案内士(ID)、取扱旅行会社名、リファレンスナンバー、人数、コース

             所属団体及び派遣会社


調査実施団体    国 際 観 光 政 策 研 究 所


付     記     所属団体様におかれましては、当該期間内に関西方面へのツアーに乗務する

             通訳案内士の皆様にお知らせの程、宜しくお願い申し上げます。







「観光」に関して、国がやれないことをやることが、私達だと思っています。

私たちの事業にとって、人材育成は非常に大きなテーマです。


携わる人たちが、「グレー」の中で仕事をすることがベターであるはずがないのです。

誰が、悪いかと云う犯人捜しをするつもりはありません


必死に勉強して資格を取った人たち、言葉の能力は少し足りないけど地域の為に働く機会を模索している

人達・・・そういう人たちが誇りを持って携われる環境を整えるのは国や自治体の仕事です。


今の日本、大義が何処にあるのか・・・しっかりと見据えなくてはなりません。