こんにちは、あひるさんです。
お盆休みも終わって、仕事の日々が帰ってきました。甲子園も終わって、今年ももう9月に差し掛かろうかというところ。まだまだ残暑が厳しいとはいえ、もう40℃近くにはならなさそうです。今年は酷暑がちょっと短く済んだのではないかと思いますね。
さて、今回は西国三十三所巡礼ではなく、夏休み中の無線でのアクティビティから。アマチュア無線、CW(モールス)で一山越すことができたので、その話を。
無線、相変わらず楽しくやっております。夏休みも相変わらず、アンテナ振り回してDX(海外)とやったり、CWの和文(日本語のモールス)を勉強、練習したりしておりました。
FT8を見ていたら、南極大陸の文字を発見。呼んでみたら交信成立!!!
RI1ANCというコールサイン。ロシアだからボストーク基地かな?
やっぱりそうでした。コールサインR1ANCの後半「ANC」はAntarctica、南極の略かな?いいですよね笑。
南極にはいろいろな国が基地を作っており、気象観測などの活動を行っていますよね。日本は昭和基地ですよね。昭和の中ごろから、毎年観測隊が送られているのはご存じかと思います。
https://www.aari.ru/expeditions/russian-antarctic-expedition/vostok-eng
上記はロシアのボストーク基地に関するホームページですね。
日本の昭和基地の隊員もそうですけど、南極基地の隊員には必ずアマチュア無線をやられる方がみえまして、空き時間で交信されたりしているんだとか。以前僕も昭和基地の方とつながったことがあります。こちらは昭和基地のコールサイン8J1RLです。
本題に参りましょう。
今回一山越えたと言っておりますのはね、「ついにCWでCQを出しました」なんです!
CWはモールス通信、CQというのは「誰か交信お願いします」というもの。要はCWの世界で自分から電波を出して、誰か相手からの反応を待つ。応答があればそこから交信が始まります。CWをやり始めてからだいたい1年半。1年半かかって、ようやくやることができた。今回はその件について。
私、今年は1アマ(アマチュア無線技士1級)にも合格しまして、CWでの交信も少しずつできるようになってきました。そうですよね、たびたびこのブログでも、CWでコンテストに参加したことは書いてきたかと思います。
しかし、それはあくまでも「呼び回り」だったらそれなりにできる、というだけだったんです。「呼び回り」というのは、相手がCQを出していて、それに応答する側の役です。「呼び回り」と「CQを出す」のは何が違うのか。「CQを出す」のがどうして&どのように難しい(と僕は思っていた)のか。
CWは「・(トン)」と「-(ツー)」だけでやり取りします。CQを出している局はたいてい応答がなければ何度も何度もCQを出します。応答が始まっても、その応答の中でもお互いのコールサインをやり取りしたり、コンテストならそのコンテストで必要な符号であるコンテストナンバーのやり取りもします。
「・」と「ー」だけですが、何度も何度も交信やCQを聞いていれば、多少スピードが速くても、相手のコールサインやコンテストナンバーは理解できるようになります。「呼び回り」では、相手のコールサインを何度か聞いて確認して、「よし」と思ったところで呼ぶ。
相手のコールサインとコンテストナンバー、これが事前に分かっているので、「聞き取れなかった」「・とーが速くて分からなかった」ということが基本ないんですね。だから、怖くない。「呼び回り」ならできるんです。
(ちなみに、「基本」と書いたのは、間違った思い込みの時があるからなんです。例えば「ー・ーー」はYですが、「これをーー・ー」Qだと思い込んでしまったりとか。僕もそういうので間違ったりすることは今でもあります苦笑)
(ちなみにのちなみに、「呼び回り」の方も最初は度胸が要りましたね笑。相手が自分のコールサイン打ってくるのですが、それがちゃんと聞けないといけないので笑。最初はアワアワしたのは言うまでもありません)
しかし、「CQを出す」ほうは、そうもいかないんです。だって、CQを出して、誰が応答してくるか分からないんですから。
CQを出して、応答を待つ。そうするとそのうち相手がその人のコールサインを打ってくるわけですね。例えば自分のコールサインJS2KZMなら、「・ーーー」「・・・」「・・---」「ー・-」「ーー・・」「ーー」ですけど、それがいきなり飛んでくるんですよ。
それを理解して、相手のコールサインをこちらから打ち返すところから交信がスタートします。どんなコールサインがくるか分からない。「相手のコールサインが取れなかったらどうしよう」、これです。これがとんでもなく怖いんですよ僕のような初心者レベルには。
「相手のコールサインが取れなかったらどうしよう」「CQを出して、パイル(複数の方が同時に呼んできて、信号がぐちゃぐちゃに混ざる)になったらどうしよう」「こちらが相手のコールを取れなくて、何度も聞き返したら相手に迷惑なんじゃないか」といった心配をすると、手が出なくなるんです。
コンテストなら交信内容が限られていますからまだいいですけど、ラグチュー(雑談)なんて夢のまた夢です。アルファベットすらドキドキしているのに、アルファベットから意味のある単語、文章になんて!って話ですからね。だから、いつかはCWでラグチューをと言っているわけなんですけどまあそれは置いといて。
そんなわけで、CWはずっと呼び回りオンリー。CQを自分から出すというのはこの1年半ほとんどやりませんでした。クラブで他のメンバーに手伝っていただきながらやったのがごくわずかにあるだけで、コンテストなども呼び回りオンリー。CQを出すことからは逃げ回っていました。
実際ぐちゃぐちゃパイルに遭遇して、慌ててベテランOMさんにオペレーターチェンジしてもらったことなんて何度もあるし、僕がやっていたのだが僕は取れなかったので周りのみんなが僕の代わりにPCに相手のコールサイン打ち込んでくれて、それでPCから交信してもらったこともあります。いずれもマルチオペの案件です。
しかし、いつまでもこんなんじゃだめだと思ったんです。コンテストの呼び回りの経験はそこそこついた。昔は「・」や「ー」の数を頭で数えて、そこから符号を理解していたけれど、だんだんと音の塊を聞くだけでアルファベットが分かるようにもなってきた。そこで、この夏はぜひ「自分からCQを出す」という壁を乗り越えたいと。具体的にはKCJというコンテストがあるので、そこでは絶対自分からCQを出すのもやろうと思ったんです。
KCJ(Keymen's Club of Japan)、全国CW同好会という団体主催のコンテスト。もちろんCWオンリー。
CWでCQを出すにあたって、まず行ったのは宣言をすることです!
ちょうどクラブの役員会があったので、その時に「KCJでCQ出します」と勝手に宣言。他の人からは「KCJやるんだ~」くらいの反応で、特段「絶対CQ出せよ」というような話はなかったのだけれど、自分にプレッシャーをかけるにはこれで十分。
また呼ばれます。
今度は、
無事にQSO。
「B……?」「中国じゃねーか」
こちらも無事にQSO。
「スキップしているんじゃないか?」なんて会話も。これどういうことか。
7MHzはHF(短波)でして、特に夜間は大気の電離層のうちのF2層(高度250~400km)での反射(屈折)を活かして、遠くと交信するんですね。地表波では減衰が大きくて届かない。高度250km以上の高層に反射して地表に届くので、地表波が届かないけれど反射波が降りてこないエリアには電波は届かない。これをスキップゾーンとか不感地帯って言います。
まあ、普通に呼び回りで国内局とやれていたので、そんなはずはないのですけれど。いや、「そんなはずはない」とも言い切れないな。それくらい、大気の状態ってめまぐるしく変わるんです。たまたま僕が最初にCQを出した時には、国内局には聞こえにくい状態だったのかもしれません。
「お前嫌われているんじゃないの?笑」
そんな冗談も言われながら、そのあともCQを出すこと計30分。以後は普通に国内の局に10局程度お相手いただきました。
はい、そろそろ締めましょうかね。
今回、自分で初めてCQを出すことができました。コンテストの局数として見れば、どうという数字ではありません。でも僕としては、めちゃくちゃ達成感がありました。
何より、実際にやってみて分かったことがあります。
コールサインは、やっぱり一発ですべて取れるわけではありませんでした。でも、別にそれで終わりではないんですね。分からなければ聞き返せばいい。こちらに合わせてスピードを落としてくれたり、コールサインをもう一度打ってくれたりする局もいました。甘えてしまうのは申し訳ないので力量は上げないといけませんけど、これがなんだか嬉しかったですね。
CWって、考えてみれば不思議なものです。聞こえてくるのは「トン」と「ツー」だけ。声どころか文字すらありません。それなのに、「あ、こいつ取れてないな。もう一回打ってやろう」という相手の気遣いが、ちゃんと伝わってくる。
そしてもう一つ。僕がCQを出せなかった最大の理由は、「まだCWができないから」ではなく、「できなかったらどうしようと思っていたから」だったんだろうなと。
18WPMで恐る恐る始めましたが、実際にはちょっと遅く感じたくらい。20WPMでもいけそうでした。コールサインを一発で取れなくても、聞き返せば交信は成立する。2局が重なって呼んできても、今回は自分で対応できました。
だったら、もっと早くやればよかった笑。やれやれ。
今回やってみて、初めてCWでCQを出すなら、コンテストはかなりいいんじゃないかとも思いました。普通にCQを出して、いきなりラグチューとなれば、「名前は?」「QTHは?」「リグは?」「アンテナは?」なんていう話になっていきます。今の僕にはまだ怖い笑。
でもコンテストなら、やり取りする内容は決まっています。相手のコールサインを取って、決められたコンテストナンバーを交換する。基本的にはそれだけです。
ただ、今回のKCJは、初めてCQを出すコンテストとしては若干ハードルが高かったかもしれません。KCJでは、愛知なら「AC」のような都府県・地域を表す独特の符号を交換します。海外局ならCQゾーンの数字です。
最初にCQを出すなら、数字の連番を交換するコンテストだったり、高校コンテストの「HS」「C」のように、もう少し交換するものが単純なコンテストの方が楽かもしれません。まあ、それでもKCJでできたんだから、次はもう少し気楽にできるでしょう。
というわけで。
CWを始めて約1年半。ようやく、自分からCQを出して交信することができました。一つ壁を越えた感じがします。
ただし。重大な問題が一つあります。最初のF4を押したのは僕じゃない。会長です笑。なので次の目標は、もう決まっています。
今度は自宅で、一人で、自分からF4を押す。まずはコンテストでCQを出す経験をもう少し積んでみようと思います。ハムってパーティーなんかもよさそうですね。次は20WPMくらいでやってみようかな。
1アマの試験に合格することと、実際にCWでCQを出すことは、やっぱり全然違いました。CQを出すために必要だったのは、もっと速く符号を聞き取る能力でも、コールサインを一発で全部取る能力でもなかったのかもしれません。
僕にとって一番高かった壁は、F4を押すこと。だったんでしょうね。まあ今回は、それを人に押されたんですけど笑。
でも、一度電波が出てしまえば、なんとかなる。そして、やってみると楽しい。










