こんにちは、あひるさんです。

 

2月2回目の3連休。子供たちは試験も近いので家で勉強しております。

 

自分はというと、木曜の夜に深酒したせいで金曜日はほぼ半日を棒に振り。昔より確実に弱くなっている。ヘパリーゼやウコンの力を事前事後に飲まないと、簡単にこうなる。分かっているのにどうして辞められない?一向に成長しないもんだなと思います。

 

さて、先週は東洋思想史Ⅱの課題をやりました。画像見て分かるかと思いますが、司馬遷の『史記』の中から。『史記』なんて世界史でやっただけであって、どんなことが書かれているかは露知らず。

読んだ箇所は『任少卿に報ずる書』という部分です。

李陵という司馬遷の友人である武将が、匈奴征討に行ったのですが、軍は敗れてしまう。司馬遷は皇帝である武帝に対して、李陵はよくやったという奏上をするのですが、これが武帝の怒りをかい、死刑を宣告されてしまいます。

 

司馬遷は、この『史記』という歴史書を執筆中だったのですが、これを完成させずして死ぬわけにはいかないということで、宮刑という刑を選択し、命は助かることになったのですよね。宮刑とは男性器を切るという刑で、これをした人は宦官という役人になるというのが中国古来から清までの伝統。

 

宮刑を受けるというのは中国においてはとんでもなく災難なことで、恥辱でもあった。司馬遷は屈辱感と怒りの中で『史記』を完成させた。世界史的にもとっても有名な話であり、知っている方もさぞ多かろうと。

 

『任少卿に報ずる書』は任安という友人に対して司馬遷が送った手紙になります。この手紙の内容がすごいのは、今まで書いてきた司馬遷が宮刑に処せられたいきさつから、宮刑を受けた自分の身の上のこと、なぜ宮刑を選んだのかなどが余すところなく書かれていること。これが実際にそれなのかと、驚きと興奮をもって読みました。

 

文学も哲学も、こういうのが本当に醍醐味だと思います。『ソクラテスの弁明』、アリストテレスの著作、デカルトの『方法序説』、その他いろいろ、本当にそういうことが書かれているんだなと。

 

事前に新書などの入門書で読まないと何を書いているのか迷子になる本もありますが、『ソクラテスの弁明』や『方法序説』、『史記』の今回の部分などは、現代語訳をそのまま読んでもすんなり入ってきます。

 

プラトンや司馬遷は2000年も昔の人だけに、物事に関して見方や感じ方はぜんぜん違う可能性があることに注意が必要だけれど、それを割り引いてもこういった文章を読めるというのは何ともすごいことだと思います。歴史上の偉人と一対一で対峙しているようで、とても幸福な時間だと思います。

 

東洋思想史Ⅱのリポート課題は楽しかったですね。リポート字数は2,000字もいかない目安が示されていたけれど、多くてもいいとのことだったので、思ったこと考えたこと、字数制限遠慮なく書かせてもらいました。2,000字って、初めてリポート書いた時には長いように感じましたけれど、2年も経験すると短いの一言です。あっという間に2,000字が埋まってしまうので、圧縮するのが大変です。慣れって、確実にあるものですね。

 

そんなこんなしているうちに、哲学概論の2つ目のリポートが返ってきました。無事合格していました。評価のページは載せません(先生のコメント短いので)が、要点はおさえられている、最後にまとめてくれるとさらに良かったとのこと。

いやいや、2,000字はきついですよ。2,000字で、しかもお題が普遍論争だよ。山川の解説にちょっとプラスしたらあっという間に2,000字という感じです。

 

それよりも、無事に通過してしまったことの方が驚いた。そろそろまた不合格がくるかなと思っていたので。哲学概論のリポートが2通とも終わってしまったというのは、哲学に関してのリポートも授業もやり終えてしまったということになります。

 

んー、今回日大通信ではカント・ヘーゲル以後のことをあんまりやっていない。自分がとった科目がそうだから当たり前ではあるのだが、もうちょっと現代よりのものも取れば良かったか。まぁ、この2年間でどういう学び方をしたらいいのかは分かったので、興味があれば自分で読めばいいな。

 

いつもの学修状況照会です。哲学概論のリポートが2つとも合格になっている点が進捗です。

東洋思想史Ⅱの結果が空欄になっている。これはあと1か月もすれば分かるでしょう。あとは真ん中あたりにある哲学概論、宗教学概論と倫理学概論をやれば、単位としては完成、卒論を通せば卒業となります。3年次編入して2年では卒業できませんでしたが、その分それぞれの科目にはしっかり取り組むことができたかと思っています。2年で卒業しようと思ったら、すんごくバタバタになりますね。

 

哲学概論と倫理学概論は教科書の持ち込みができないので、しっかりテスト勉強する(頭に覚えさせる)必要がある。それに比べて、宗教学概論は教科書の持ち込みが可能なので、こちらのほうが単位自体は取りやすいはず。ですので、4月頭の24年度第1回かもしゅう(科目修得試験)は、ミニマム宗教学概論でいく、という話は前回書いたと思います。

 

なので、さっそくリポート作成に取り掛かります。この3連休で、リポート課題の1を完成させました。

真ん中にある入門書は非常に秀逸です。教科書がこの入門書をなぞったのかと思うくらい、読みやすくて分かりやすい。

講談社学術文庫というと、新書の入門書に慣れた人には少し敷居が高く感じられるかもしれない。リポートに必要な箇所だけを読むような形になりがちかもしれない。けれども、この本はそうじゃない。ラジオ番組か何かを聞いているかのような語り口で、下手な新書や図解本読むより、この本を1冊読んでしまう方がよっぽどいいような気がする。

 

肝心のリポートはあんまり出来が良くないなあと思いながら提出した。リポート作るときには頭の中で構成決めてから書き始めるのですが、今回はあんまりそれをせず、ダラダラ書き始めてしまった。これは良くないですね。抜き書きではないけれど、抜き書きチックになりますね。

 

そうではなくて、自分はこのように理解していますよというふうに、自分が先生にでもなったつもりでテーマに関することを再構成して、それから書き始めることが大事だなと。

 

書く必要のあることは一応盛り込んではいるものの、あんまりいい評価にはならない気がする。特に宗教学の専門分野にどのようなことがあるかという部分については、本当は具体的にどういう話があるかを書いていたのだが、例の2,000字という制限にどうしてもハマらず、ごっそり落とすことにした。そのせいで定義を単に抜き書きしたみたいな表記になっている。自分で読んでも記述不足な感があるから、ここはいい評価にならんだろうなと分かる。

 

んー、自分でも今一つなものを出すのは気が引けるけれど、いったんこれで出してみようと思う。不合格になったらそういうことだと思って書き直すことにしよう。

 

倫理学概論はスクーリングも交えることにするので、リポートを書くのも宗教学概論で残り1通と倫理学概論で1通の2通だけです。

右は今まで提出して返送されたリポート。左はこれから出すために使う未記入の余り。ちょうど2通分残っている。

 

入学当初、未記入のものが束になっているのを見て、こんなの本当にやれるかなあと思っていました。仕事もしていますし、家族もいますし。ですが、2年経って実際に右みたいにやれました。「案ずるより産むが易し」とはよく言ったものです。物事やれるかなあと考えるより、まずはやってみることだと。やってみると意外とやれるんだと。

 

・・・というわけで、通信で哲学専攻、面白そうだと思われたらぜひ僕の後輩になってください笑。面白いですよ。