縁は遠くから結べ

 ここに、著者:松下容子氏の7月20日発売の最新刊『闇の末裔』(白泉社)13巻があります。著者は2011年8月1日号を最後に約8年間休載していたが、この度新刊を再開されたとの事です。本作品は嘗(かつ)ては、アニメ化やドラマ化もされていた作品のようですが、何せ少女漫画のため、私は読んだことがありませんでした。

 では、この少女漫画がなぜ私の手元にあるのかをお話致します。実は、3年前に南米はベネズエラにある世界一の落差1000mを誇る滝壺のない滝、「エンジェルホール」へ行ってきた時の事を、私のブログ「ニャントラのサラダバー」に写真と共に書いていたのです。世の中は何処で何が繋がっているのか不思議なもので、2年前に白泉社の編集担当の方から電話がかかってきました。私のブログを見た著者が私の写真の何に惹かれたかは分かりませんが、漫画の背景描写に使いたいので許可を頂きたいと云うのです。その時は、畑違いの地方の不動産屋のブログを人気漫画家が読んでいることに驚きました。私は変な本だったら嫌だなと思いましたが、編集者がわざわざ直接電話をよこすくらいですから大丈夫だろうと快諾しました。それから1年半近くなしのつぶてでしたので、新手の悪戯かとガッカリしておりました。

 ところが、今年の5月頃にまた白泉社の編集者から、「以前に前任者がご連絡した松下容子先生の最新刊が7月20日に発刊されることになったので、御社のHPのアドレスが変わっているようなので、確認させて頂きたい」と連絡が入ったのです。昨年夏に、会社のパソコンが雷の被害にあい復帰不能となったためHPをリニューアルせざるを得ず、約12年間続けた「ニャントラのサラダバー」をアメログのブログにヤドカリさせましたが、どうも勝手が違って思うようにいかず実質的に閉鎖状態にしておりました。

 何はともあれ、約束は守られ新刊本が私に贈られて来たのです。8年間も筆を折っていた私の全く知らないプロの漫画家の先生に、その連載を再開する原動力の一端に私の拙い写真が刺激になったとしたら、光栄と云わざるを得ません。これこそ「縁は遠くから結べ」と云うことかもしれません。 

2017/8/1