国土交通省は2013年にも、建設会社に対して、マンションなどの建設現場に派遣する技術者を国に登録することを義務付ける方針だ。現場を差配する技術者が
建設現場に配置されていないケースが続出しているため。首都直下地震など将来の大災害が懸念される中で、手抜き工事を防ぎ、耐震性などを確保する狙いがあ
る。
国は建設業法で、一定以上の受注額の建設現場に建築士などの技術者を配置することを義務付けている。マンションや病院、学校など多くの人が 利用する建築物が対象だ。ところが、実際には「技術者が配置されていない」「技術者が複数の現場を兼任している」といったケースが相次ぎ、処分件数は過去 10年で600件以上にのぼる。
国交省は今後、技術者のデータベースを新設。現場に派遣される建築士や建築施工管理技士などが、どの会社に所属し、どの現場に派遣されてい るかをリアルタイムで登録するよう建設業者に義務付ける。違反した場合は、改善指示や営業停止などの処分を実施する。同様の制度は英国や韓国も導入している。
東日本大震災の被災地などで復旧事業が盛んなことから、建設工事の需要は急増しつつある。国交省は大災害時に被害を拡大させないためにも、手抜き工事の防止策を強化し、安全性を確保することが必要と判断した。