三菱地所や大京は、居住者全世帯が共同で電力を購入して、電気料金を割安にできるマンションを発売する。戸別の契約と比べて5~10%程度安くなる。東日 本大震災後、電気料金の上昇懸念が強まっている。消費者が電気料金に敏感になっていることに対応し、大手マンション事業者が本格的に一括購入方式のマン ション販売に乗り出す。

三 菱地所子会社の三菱地所レジデンスは2013年度までに100棟の新築マンションで電力の一括購入の仕組みを採用する。三菱商事などが出資する中央電力 (東京・千代田)が、マンション内に変圧器やメーターなどの設備を設置する。1棟あたり40戸以上のマンションには原則として装備する。初期投資を含めて も電気代は10%安くなるという。太陽光発電装置も組み合わせる。

 東京電力など大手電力会社は、家庭向けに低圧電力を供給している。だが低圧電力は業務用の高圧電力よりも単価が割高だ。変圧器などを設け、 高圧電力をマンションで一括購入すれば、1戸あたり通常10万円程度の設置費用などを差し引いても電気料金が5~10%安くなることが多い。


 

 野村不動産も中央電力などのシステムを使い、東京都小金井市や北区、横浜市などに造るマンションで一括購入できる仕組みを採用する。大京は オリックス電力(東京・中央)と組み、首都圏と近畿圏に建設するマンションで電力の一括購入を始める。変圧器を屋外に設置できる技術を導入し、建物内の空 間を有効活用。1棟あたり50戸以上の物件には原則として設置する。三井不動産レジデンシャルも来年8月に完成する東京都西東京市のマンションで一括購入 を採用する。


 

 一括購入サービスはベンチャー系事業者が先行。伊藤忠エネクスが出資するアイピー・パワーシステムズ(東京・港)は無線LAN(構内情報通信網)を使い使用電力量を自動検針するシステムを開発した。