28
日の東京株式市場で日経平均株価が約2カ月ぶりに9000円台を回復した。欧州連合(EU)が債務危機への対応で合意したことを好感して前日の欧米株が上
昇、日本株にも見直し買いが入った。今後の日経平均の見通しを専門家に聞くと、目先は回復持続への期待が強く9500円を上回るとの声が聞かれた。ただ、 ヨーロッパ債務問題や円相場の高止まりへの警戒感も残り、上値は限られる恐れもある。
短期的には相場の上昇傾向を予想する専門家が多い。EUの合意で突発的なギリシャ国債のデフォルト(債務不履行)懸念が後退し、投資家が リスクをとる動きが続く」ただ日経平均が年内に1万円を回復するとの声は聞かれなかった。
背景にあるのはヨーロッパ債務問題の行方だ。ギリシャでは今後も国債の償還時期が近付くたびに資金調達の問題が浮上する。EUと国際通貨基金(IMF)が融資の条件とする緊縮財政策には国内で反発の声が根強く、混乱が続きかねないからだ。
日本の企業業績の先行きへの不安も根強い。外国為替市場では今週、円が対ドルで最高値を連日更新。アメリカ連邦準備理事会(FRB)が量的緩和第 3弾(QE3)など一段の金融緩和に踏み切れば、さらに円高を招くとの見方がある。タイの洪水被害で、現地生産する企業の収益への影響を懸念する声もあっ た。
専門家には予想を超えて日経平均が上昇、下落する際の要因も聞いた。中国など新興国が相次いで金融緩和に転じ、財政出動を積極化すれば株高につながるとの見方が出た。
一方で、ポルトガルなどギリシャ以外の財政不安国についても債務再編の観測が出るなど、ヨーロッパ債務問題が再び深刻化すれば日本株を押し下げるとの声が上がった。