外国為替市場で、9月初旬から下落が続いていたオーストラリアドル相場の底入れ感が強まってきた。ヨーロッパの債務懸念がやや後退したことに加え、アジア経済やオーストラリア雇用統計の底堅さもドル買いの材料となっている。市場では、年内の利下げはないとの観測も広がってきた。
14日の東京外為市場で、オーストラリアドルは対円で一時1豪ドル=78円台後半で推移した。オーストラリア準備銀行(RBA、中央銀行)による利下げへの思惑を背 景に直近の安値をつけた4日から1週間あまりで6円(約9%)以上上昇。対ドルでは一時1オーストラリアドル=1.02ドル台前半と、4日からの上昇率は約9%となっ た。
資源国オーストラリアの通貨であるオーストラリアドルは、資源の輸出先である中国などアジア新興国の景気の影響を受けやすい。14日に発表された中国の 9月の消費者物価指数(CPI)は、2カ月連続で低下。インフレによる中国景気の減速懸念がやや和らいだことを背景に、資源輸出も堅調に推移するとの見方 からオーストラリアドル買いが膨らんだ。
オーストラリア経済指標の改善もオーストラリアドル高の要因となっている。13日に発表された9月の雇用統計では、新規雇用者数が前月比約2万400人増と、3カ月 ぶりに増加に転じた。年初にオーストラリア北東部で発生した洪水被害の復興需要や、好調な資源輸出を背景に「鉱山会社による雇用の拡大がみられた。
これまでオーストラリアでは、雇用情勢の悪化などを背景にRBAによる利下げ観測が強まっていた。