今回の業績予想の多様化は、表記方法に自由度が増すため、運用を誤れば投資家への情報開示が後退しかねないリスクをはらむ。東京株式市場の売買高低迷が長期化し、株式離れが深刻化するなかで、充実した将来情報を投資家に伝える取り組みが企業にも取引所にも求められる。

 業績予想は「株価形成にとって最も重要な情報」アメリカやヨーロッパに比べ証券アナリストの数が大幅に少ない日本では、ア ナリストが独自に業績を予想しているのは最大700社程度。全上場企業のわずか5分の1にすぎず、企業自身の予想がこの穴を埋めてきた。「業績予想は東京 市場のインフラ」と呼ばれるのはこのためだ。


 

 万一、予想情報の内容や質が低下した場合、一段と売買が細り、流動性が低下しかねないとの見方は多く、外国人投資家からも不安視する声が聞かれる。


 

 企業の収益力に基づかない噂や未確認情報による売買の比率が高まり、市場での株価形成が荒れる恐れもある。