株式市場で企業業績の先行きへの警戒感が高まっている。ヨーロッパの債務問題などを背景に、内外景気の減速や円相場の上昇への懸念が根強いためだ。業績修正を発表した企業の株価をみると、下方修正だけでなく、上方修正でも日経平均株価の騰落率を下回るケースが目立つ。
直近1カ月間に第2四半期累計や通期の業績予想を修正した主要企業の株価動向を調べた。市場全体の変動の影響を除くため、同期間の日経平均の値動きに対する変動率を騰落率とした。
東日本大震災後に住宅の工期が長期化し水回り製品の売り上げが予想に届かなかった住生活グループは11日、2011年4~9月期予想の引き 下げを発表。その後の2日間で株価は約15%下落した。ドリンク剤の販売低迷で12年3月期通期予想を下方修正した大正製薬ホールディングスも、13日は 大幅安となった。
下方修正銘柄に売り圧力が高まるのは珍しくないが、上方修正銘柄にも投資家は厳しい目を向けている。イオンやテレビ朝日などは発表翌日こそ買いが集まり日経平均の騰落率を上回ったが、13日までの値動きでは上値が重くなっている。
ヨーロッパでは債務問題の長期化が消費者心理を悪化させ実体経済に影響を与え始めているほか、アメリカでは雇用回復の遅れ、新興国でも金融引き締めの影響が懸念される。
今後、3月決算企業の4~9月期決算の発表が本格化するが、国内企業全体では下方修正が目立ち、株式相場も上値の重い展開が続くのではないかとみている。