現在、持ち家がない人に聞いたところ「購入したい」は44%と半数以下。「高齢になったときに安心」「借り続けるより得」という理由が多い。「不動産価格はそろそろ上向きに転じるから」はわずか1%だ。
一方、「購入したくない」派では「賃貸の方が住み替えしやすい」がトップ。その他「頭金を蓄えられそうにない」「賃貸の方が得」「住宅ロー ンを組むのが不安」などが目立つ。「不動産価格が今後も下がると思われるから」「東日本大震災で住宅を持つのが不安になった」との理由も、ともに12% あった。
「値上がり期待」が消えつつある現状で、買うのと借り続けるのとでは、どちらが得なのか。これについては既にファイナンシャルプランナーな どが無数の試算を発表している。だがローンの金額や金利、賃貸の費用、地価動向など前提条件次第で結果は変わり、いちがいに言えない。
ただし、それぞれ知っておくべきリスクはある。購入派は、教育費のピークを迎える50歳前後にローン負担が重なって、年間の収支が大幅赤字になるケースが生じがち。その時期を無事にやり過ごせるか、あらかじめ慎重な資金計画が必要だ。
一方の賃貸派は、ローンの重圧が無い半面、高齢になっても家賃を払い続けなければならない。老後に向け、購入派に比べて多額の貯蓄をしておくことが不可欠になる。
もちろん「買うか借りるか」を左右するのは経済的理由だけでなく、価値観の差も大きい。「購入したくない」と答えた人に「ローンの不安がなければどうか」と聞くと、「それでも買いたくない」という人が59%に達した。
「マイホームを持つ喜び」は万人共通ではなくなりつつある。「持たない身軽さ」を心地よく感じる人はこれからも増えていくのかもしれない。