日 本株相場の下落が続いている。19日の日経平均株価の終値は前日比224円安の8719円で、東日本大震災直後以来約5カ月ぶりの安値を付けた。震災で打 撃を受けた日本企業は足元では収益回復の途上にあるが、市場ではなお下値不安が根強い。過去最高値まで進行した円高への警戒感もあり、今後の業績に対する 弱気な見方も増えつつある。

 

 東京証券取引所第1部に上場する銘柄のPBR(株価純資産倍率)は売られすぎの目安とされる1倍を割れている水準。現在のように1倍割れが何日も続くのは金融危機後の2009年4~5月以来で、通常ならそろそろ底値圏との見方も出ておかしくない。

 

 しかし投資家の間では、世界的な株安に対する警戒感が根強い。フィラデルフィア連邦準備銀行が18日発表した8月の製造業景況感指数は 09年3月以来の低水準に急低下。財政・金融政策に手詰まり感が強まる中での世界景気の減速に投資家は動揺しており、通常の株価指標からは下値のメドが付 きにくい状況となっている。

 

 足元ではホンダやコマツなど世界景気の動向に敏感な企業の株価が急落。29年ぶりの安値を付けたパナソニックなど一部の企業の株価はリーマ ン・ショック後の安値を下回って推移する。「世界経済が減速すれば震災被害から回復しかけている日本への打撃は大きい」(T&Dアセットマネジメントの神 谷尚志チーフ・エコノミスト)との声は多い。

 

 円高も重荷だ。「為替介入への警戒感で過去最高値の突破はかなり難しいと見ていた。ここを抜けると次の節目がなく、円高進行で企業業績の下方修正リスクが高まるのを意識せざるを得ない」(SMBC日興証券の河田剛国際市場分析部部長)という。

 

 当面の市場関係者の関心は26日にワイオミング州ジャクソンホールで予定されるバーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長の講演に集まる。同地での会合で、同議長は昨年、量的緩和の再開を示唆した。今年も何らかの対策を打ち出すとの期待がある。