無題 | YMOとかPerfumeとかテクノ系?

YMOとかPerfumeとかテクノ系?

音楽全般、てきとうに


今回のサマソニ07大阪にはもうひとつ、興味深いトピックが伴っていた。
ダンスステージのオープニングアクトにPerfumeが起用されているという点である。
このグループをアイドルとして捉えるか、ダンス・ユニットとして解釈するかはさておき、
テクノとアイドルの融合がそのテーマであることは間違いないし、
オリコンチャートでの健闘(昨年発売の「Complete Best」が最高24位を記録)、
全国各地での活躍ぶりについてはもはや見事と言うしかない。
世界を視野に入れながらの活動展開をしている国産アイドルは
今やめずらしくないが、そんななかで誰よりも大きな成果を上げているのが
このグループだという事実には、疑う余地がないのだ。

この記事はあくまでサマソニのリポートであり、
Perfumeの音楽性やコンセプトについて語るべきではないと思うので
その点についてあれこれと論じることは控えておきたい。
ただとにかく重要なのは、日本のアイドルグループが、
サマソニのダンスステージのオープニングアクトを務めるのは今回が
初だということである。
これもまた事件だ。
本誌としてもその現場を見届けないわけにはいかないだろう。

僕がジェイムズとラーズのインタビューを終えて客席に足を踏み込んだのは、
午前9時40分をすこしばかり過ぎた頃のこと。
危なかった。
バックステージに張り出されていたタイムテーブルによれば
Perfumeの開始時刻は10時。
ラーズのお喋りが例によって止まらずにいたならば、
僕は彼女達の雄姿を見逃すことになっていたかもしれない。
定刻どおり、10時に場内BGMがフェードアウト。
その時点で、会場内の人口密度はもさほど濃くはない。
が、その最前列エリアだけは、興奮状態になりつつある。

嬌声が上がる。
客観的にみて、そこにはいくぶん冷やかしのような声も混じっていたように思う。
やや異常に思えたのは、地蔵の割合の高さだ。
サマソニでのアイドルが見たい、そんな願望を持っているのは、
真性のファンではなく興味本位の観客のほうではないかという気もするが。

最前列のファンの熱狂に導かれて3人の女神達が姿を現すと、
熱っぽい声援も冷やかすような嬌声もいっそう大きくなった。
1曲目は「エレクトロ・ワールド」。
会場最前方はかなりの盛り上がりになっているが、僕が立っている
中央あたりには、冷ややかな視線を送っている観客も目立つ。
狂喜している者もいれば、はしゃいで振付を真似している者も、
無関心そうに眺めている者もいるという状況だ。
が、徐々に曲にあわせてリズムをとる観客の輪が広がっていった事実は記しておきたい。

そして重要なのは、Perfumeがこの日もあくまでPerfume然としたステージを
完遂したことだろう。
あ~ちゃんは最後、 「Tシャツは、ちゃんと洗濯するんだよ!」 と
観衆を煽っていた。
少なくとも僕の視界の範囲内にモッシュの出現は見受けられなかったが
そうしたMCでの扇動ぶりなども含め、
彼女達のパフォーマンスは実に堂に入ったものだった。
若いからこその吸収の早さというのもあるはずだが、近年の国内での
さまざまな経験がこのグループを一回りも二回りも大きなものに
しているのを実感させられた次第だ。
全6曲、約25分という非常にコンパクトなステージではあったが、
クロージング曲の「チョコレイト・ディスコ」の頃には
確実に味方を増やしていたと言っていい。
サマソニの選出基準についてジェイムズとラーズがインタビュー時に語っていたのは
「ルールのようなものがあるわけではないが、可能性のある若いアイドルには
機会を与えたい。」ということ。
教科書通りの答えではあるし、Perfumeの起用については
「プロモーターの推薦があった」とも認めていたが、
彼らがPerfumeに何らかの将来的可能性を感じているのは間違いないだろう。
彼女達の活躍や注目度の高まりによってアイドルそのものの可能性が
高まることもできるーそんな見方をしているのかもしれない。

http://ameblo.jp/cosmic2111/entry-10199734195.html