先日、とある女性アーティストのライブに行きまして。
スタイルはギターの弾き語り。
場所はライブハウス。
その方、歌がうまくて。
CDもすごく良くて愛聴してるんだけど、
そのCD音源と遜色ない、もしくはそれ以上にいい声で歌うの。
びっくりした。
で、そうなってくると、狭いライブハウスなので、かなりの真剣勝負系になるわけ。
ギターとボーカルだけなので、すごく静か。
で、そうなると次に、いろんなノイズが気になって。
空調
PAのノイズ
ドアの開閉
服のすれる音
せき
くしゃみ
ドリンクを飲むときの音
小さな話声
バーカウンター内での作業の音
などなど。
耳が、かすかなノイズにどうしても反応してしまう。
で、そんな緊張感あふれる会場に、幼児がいて。
グズッてるわけ。
「アー」とか「ウー」とか時折声を出すの。
これがね、すごく気になるの。
自分が気になるってことは、演奏しているステージ上のアーティストさんはもっと気になるだろうなと。
でも幼児だからね。
強くしかったら、泣いちゃうだろうし。
うーん。
これは、なんともならんな・・・。
親御さんは、針のむしろだろうな・・・。
なんて、ちょっと気の毒に思ったり。
そしたら・・・。
その女性アーティストさんが、ふとつぶやいた。
「子供がいると・・・やすらぐ・・・。」
え・・・?
さらに
「一番の楽器は人間だから・・・。」
はぁ・・・。
すごい・・・。
この対応には、なんかためいきしかでなかった。
子供さんが会場内にいてもいいですよ。
声を出してもかまいませんよ。
て、ことでしょう。
会場の雰囲気も、この時に、ちょっと変わった気がした。
自分も、それまでは子供の声を「ノイズ」として認識していたが、
これ以降は、演奏の一部のような気さへしてしまった。
心の持ちようというか、とにかく音がこんなに違って聴こえるとは・・・とびっくりした。
ずいぶん前、ある女性アーティストのライブに行った。
スタイルはピアノの弾き語り。
場所はホールクラス。
この人、めちゃくちゃうまい。
天才。
緊張感あふれるライブ。
というわけで、こちらも真剣勝負系。
で、そのときも子供がいて、ずっとグズっていた。
そして泣き声まで、すこし聞こえてきた。
すると、女性アーティストさんが、その親に言い放った。
「他の方の迷惑になるので、出ていってください。」
一切の妥協無し。
その親子は出ていった。
その後、会場は静かになった。
いや、アーティストさんも、そんな事は言いたくなかったとは思うんですよ。
「あの人、キツイね。」とかイメージも悪いだろうし。
でも、ずっとそんな状態じゃ、やっぱりライブの進行の妨げになっただろうし。
スタッフが、先に動いて対策するとかさ、やり方はあったと思うけどね。
難しいよね。
こっちの対応が、良くないとかそういうことを言いたいわけじゃないけど。
単純に、ライブ中に、この事も思い出したので。