初めてインドへ行ったときのこと。
私はそのとき、ロンドンに住んでいて ヨガを真剣に学び始めていた。
ある時、習っていたイギリス人の先生が私に言った。
「ヨガを知るにはインドを知ることですよ。」

しばらく悩んだすえに、行ってみよう!と決断。
語学学校に休暇の申請をして、さっそくインド行きのチケットを買った。

ずっと行きたかった国。そのうち絶対行こうと決めていたけど、
いつなんだろう、と思っていた。

ロンドンに住むインド人の友人が、ムンバイに着いたら私の家に泊まってと言ってくれ、空港からタクシーで向かった。
おびただしい黒いタクシーの渦。運転手に行き先を告げるが、英語がほとんど通じない!
あせって住所を書いた紙を見せた。
タクシーから見る、インド・ムンバイの光景。
TVで見てはいたけど、実際に目にするスラム街の家々と貧困の情景は、やはりとても衝撃的だった。
信号で車が止まるたびに、ボロボロの服をまとった小さな子どもが次々と現れ、窓をノックして、施しをくれというジェスチャーをしてきた。

ものすごい排気ガスと渋滞の中をくぐり抜け、やっと着いた友人宅は想像も絶する、かなりの豪邸だった。
年老いた、お手伝いさんらしき人が中からでてきて、ヒンディー語で何か話しかけてくる。
「English?」と言うと、解りませんというインド人独特の表情が返ってきた。

西洋風インドという感じの優雅なリビングルームに通されると、さっそくスパイスの効いた温かいチャイが運ばれてきた。
一口飲んで、うーむ、やっぱり本場のチャイは味が違うわ、とうなった。
奥から、友人のお母さんが出てきて、チャーミングなインド英語で「Welcome、I'm Minoti's Mom!」とふんわりと出迎えてくれた。
友人のお母さんも、身なりはとても優雅で、きれいなインドのドレスを着ていた。
やはり階層の高いインド人らしく、肌も白かった。
バルコニーから、西インドのやさしい風が入ってくる。
冬のロンドンで慣れていた私の体が、そのゆるく暖かい風でほぐれていった。

インド初日、見るもの、味わうもの、感じるもの全てが「あ~インドに来たんだわ」と感じさせてくれた。

そして初日から、この国の貧富の差の大きさを垣間見た。
これからはIT産業に強いインドが世界で大きく活躍、などど言われているが、その一方では、世界最大の貧困問題を深刻に抱えている。

仏教の発祥の地でもあり、ヨガが生まれた国、インド。
精神大国でありながらも、物質的な問題を沢山抱えるインド。
このDEEPな国にとても惹きつけられたようだった。

(つづく)

Shanti ☆Bilingual YOGA 
インドの列車。


Shanti ☆Bilingual YOGA 
トイレ使うなら 1ルピーちょうだい!


Shanti ☆Bilingual YOGA 
お菓子、ちょうだい!



Shanti ☆Bilingual YOGA 
イェーイ、写真だー集まれー!